AI

2024.08.08 15:45

AIで好奇心を刺激し、「検索」を進化させるパープレキシティ

話題のAI搭載型検索エンジン開発企業「パープレキシティAI」を率いるアラビンド・スリニバスCEO Courtesy of SoftBank

──報道により、客観的な事実として誰もが知るところとなる、と。
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スリニバス:もっといい対応ができたとすれば、出典の表示方法でしょうか。コア製品の「パープレキシティ」では、出典が回答のいちばん上に目立つように表示しています。それが「パープレキシティ・ページズ」では、ウィキペディアのレイアウトにヒントを得ていたため、各セクションのいちばん下に表示していました。ウィキペディアでは、出典が上部に目立つように表示されることはありません。つまり、これはUI(ユーザー・インターフェース)デザインの決定ゆえに起きたことなのです。製品をデザインするとき、私たちはさまざまな視点から考えます。

しかし、ジャーナリストの視点で考えていませんでした。記事はジャーナリストたちが書いたもので、私たちはそれを頼りにしています。彼・彼女らは素晴らしいコンテンツを作り、ジャーナリズムに投資し続けています。新しいコンテンツには大きな価値がある。私たちのユーザーはその恩恵を受けています。この指摘は、筋が通っているように思えました。そこで、出典をもっと目立つようにしたのです。エンジニアたちが徹夜してUIをアップデートしています。

3点目は、出典をいちばん上に表記するだけでなく、最初に報じた記者や媒体についても、回答の中で具体的に言及すべきとの指摘です。「フォーブスによると」「ニューヨーク・タイムズによると」というものですね。これが、ジャーナリズムの作法なのです。これも公正なフィードバックに思えました。だから、すぐに対応しています。しかし、著作権侵害や剽窃疑惑については客観的に見て誤りだと私たちは考えています。だから、この2点については「見解が異なる」と言ったのです。私たちはフィードバックを聞き入れ、改善しました。まだ相容れない点はあるでしょう。もっとフィードバックを聞き、改良を続けていけばいい。それが、製品デザインというものなのです。
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文 = 井関庸介

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