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スポーツ

2024.07.26 18:15

ひっつけ17歳! 愛称はネトフリの指標名「stickiness」、安楽宙斗パリ五輪へ

© Dimitris Tosidis/IFSC

以下、開催間近のパリ五輪に、スポーツクライミング・複合種目のボルダー&リードの日本代表として出場する安楽宙斗(あんらく・そらと:JSOL)選手に関して、元アマゾン・ネットフリックス勤務で英語のビジネス用語に詳しい高以良潤子氏からの寄稿(安楽選手ご本人のコメントあり)をいただいた。安楽選手が、英語で”ねばねばする””ひっつく”の意をもつ”sticky”の異名をとる理由とは。


“スティッキー”Sorato17歳!

アマプラも、ネトフリも。動画サブスクリプションサービスで重視される指標の一つが「スティッキネス」。英語由来の単語で、”stickiness”というつづりだ。この単語は”sticky”(ベトベトする、ねばねばする、ひっついている、粘着性のある)の名詞形で、ビジネスにおいてはマーケティング用語の一つ。視聴者や顧客が商品やサービスに惹きつけられている状態を指す。

ネットフリックスでは、ある番組を何分以上顧客が見続けたかどうかを(その番組の最後まで見なかった場合でも)スティッキネスという指標に設定し、ビジネス上の決定を行うための重要なデータとして定期的にトラックしている。また、外資系企業で顧客離れを防ぐ主要な製品やサービスを”スティッキー・フィーチャーズ(Sticky features)”と呼ぶ場合もある。

さて、そんな英語のマーケティング用語をあだ名としてもつ、今週末に開幕するパリ五輪出場選手の一人が、「スティッキーSorato」こと、スポーツクライミングの安楽宙斗(17)だ。

© Jan Virt/IFSC
© Jan Virt/IFSC
スポーツクライミングのうち複合種目のボルダー&リードは、自分側にせり出している(Overhanging)部分も大いにある壁の出っ張りに手をかけて、どうにか落ちないように登るスポーツだ。街中のボルダリングジムで試してみても、登りきれず途中落下することは避けられないし、世界水準になればなおさらで、世界選手権などではルートセッターは決勝進出選手が1人か2人ほどしか一番上まで到達できないような難易度でルートを組むこともあるという。

そんな「落ちることが必至」のスポーツクライミングで、「(壁に)ひっついて離れない」「へばりついている」ようにすら見えることから、スポーツクライミングの解説者であるイギリス人、マット・グルーム氏は、「スティッキーSorato」というあだ名を、安楽選手に対して、中継中に比較的頻繁に使っている。

© Slobodan Miskovic/IFSC

© Slobodan Miskovic/IFSC

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文=高以良潤子 編集=石井節子

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