この若者は、ちょっとした天才(Prodigy)だ!
国際スポーツクライミング連盟(IFSC)のYouTubeでの実況中継では、スポーツクライミング解説者のグルーム氏がレギュラーでコメントを行い、その都度異なる解説者が参加して掛け合いを行っている。
安楽選手が初めてリードで優勝したワールドカップ・ブリアンソン大会の中継での、女性解説者とのやり取りを見てみよう。
グルーム氏は、継続的に安楽選手をこのあだ名で呼んでいる。たとえば、安楽選手が優勝してただ一人完登した中国の呉江大会のリード決勝でも、「sticky Sorato it’s his nickname(スティッキーSorato、ニックネーム通りだ)」というコメントを残している。
英語のあだ名は「スティッキーSorato」だが、安楽選手本人は自分のことを「脱力(系)クライマー」と表現している。これまでのトップ選手の多くが力を使ったクライミングスタイルだったのに対して、力を使わずに登るのがうまいスタイルだという。脱力登りという新しい登り方により、これまでになかったレベルで壁に対する「スティッキネス(くっついている状態)」が生まれているのかもしれない。また、英語の実況においては、Stickiness/Stickyのほか、「Prodigy(神童、奇才、天才)」という英単語も安楽選手を指して何度も使われている。「This young man is a bit of a prodigy.(この若者はちょっとした天才だ。)」といった具合だ。
日本と違うあだ名で英語の実況では呼ばれている件について安楽選手に聞いてみると、このあだ名については「知っていて」、「面白い表現だな」と思ったという。


