欧州

2024.06.18 16:00

ウクライナ軍、包囲したロシア軍部隊を滑空爆弾で攻撃 北東部ボウチャンシク

飛翔するGBU-39小直径爆弾(SDB)(Shutterstock.com)

ロシアのある軍事ブロガーはボウチャンシクでの戦闘を、ロシアが拡大して2年4カ月たつ戦争で最も過酷だった2つの戦役、東部のバフムート攻防戦とアウジーウカ攻防戦になぞらえている。アウジーウカでは、ロシア空軍機が滑空爆弾を1日に何十発も投下し、街を徐々に瓦礫の山に変えていった。そうしてウクライナ軍の守備隊は今年2月、ついに撤退に追い込まれた。
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アナリストのWarTranslateが引用・翻訳しているところによると、このブロガーは「悪いニュースは敵がHammer誘導爆弾を多数保有していることだ。これは深刻な問題をもたらしている」と憂慮している

フランスはウクライナの戦争努力にAASM Hammer誘導爆弾(編集注:Hammerは英語のhighly agile modular munition extended range=高機動モジュラー弾延伸射程=の頭字語なので必ずしもフランス語読みをする必要はない。「ハマー」)を月50発供与することを確約している。米国も、展開式の翼と衛星誘導装置を付け、モデルにもよるが数百kgの炸薬を搭載する同様の爆弾をおそらく数千発供与している。

滑空爆弾を最大6発搭載するウクライナ空軍の戦闘機は、低空を高速で飛行し、直前に機首を引き起こして爆弾をリリースすることで、最大40km先、米国製のGBU-39小直径爆弾(SDB)の場合は最大65km先の目標を爆撃できる。前出のロシア人ブロガーは「これらに対抗するのは容易ではない」と認めている。
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工場に身を潜めるロシア兵数百人の上に滑空爆弾を落とすことで、ウクライナ側は、これまで自分たちが味わわされてきたことをロシア側にやり返している。ロシア軍は地上攻撃に先立って、空軍機でウクライナ側の陣地を滑空爆弾で爆撃するのが常套になっている。

これはウクライナ側を恐れさせてきた。アウジーウカで戦ったウクライナ軍第3独立強襲旅団に所属する軍人、イェホル・スハルは「これらの爆弾はどんな陣地もこっぱみじんにしてしまう」と証言している

立場が入れ替わり、今度はロシア軍部隊がおびえ、コンクリートの瓦礫に埋められる側になったようだ。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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