2. まずは重要度が低いことから試す
完璧主義が原因となって先延ばしグセがついている人は、重大な結果をもたらすタスクを後回しにしがちだ。酷評を恐れる気持ちに飲み込まれ、重要そうなタスクに取り組むことに怖気付いてしまうのだ。まずはシンプルで重要度が低く、個人的な事柄で試してから、徐々に意識の変化を促すとよい。何でもかまわないので、不完全なままに終わったとしても落胆しないような目標を選ぼう。いつでも自分の自由になる時間に、何度やり直してもいい。習慣にする必要もない。1回きりの取り組みでもかまわない。
たとえば、次にキッチンに立つ時に新しいレシピを試してみるのもいいだろう。難しいメニューである必要はない。肝心なのは「今まで一度も試したことがない、シンプルな何かを試すこと」だ。
あるいは、ボキャブラリーを増やすアプリをダウンロードして、毎日勉強する時間を設け、新しい単語を学ぶのでもいい。何か目標を立てて、それを即座に達成できた自分の姿を確認できれば、驚くほどの自信になるはずだ。
小さな達成感を味わうことで、自分に対する見方や新たな課題に挑戦する姿勢が変わる。このとき「完璧さ」よりも「前に進んだこと」を重視できるような発想の転換が生じる。
この心構えがあれば、失敗や酷評、自己批判や疑念を恐れる気持ちに打ち勝ち、完璧主義からくる先延ばしの悪循環を断ち切るのに役立つだろう。
失敗を恐れるタスクに取り組む力を徐々に養うことで、自分を変える旅へと一歩を踏み出すことができる。これだけは常に心に留めておいてほしい。大切なのは「十分によいこと」ではなく、「前進を続け、以前よりもよくなること」なのだ。
(forbes.com 原文)