ウクライナ軍の防空部隊は最新の対空ミサイルが絶望的なまでに不足しているが、報告どおりなら、最も大型で最も強力なロシア軍機を攻撃する能力をなお保持していることを示した形にもなる。
Tu-22Mシリーズは旧ソ連のツポレフ設計局が開発した全長約42.5m、可変翼の超音速爆撃機で、北大西洋条約機構(NATO)では「バックファイア」というコードネームが付けられている。冷戦を象徴する兵器のひとつであり、かつては外洋で米海軍の航空母艦を狙って脅威を与えた。今日では巡航ミサイル搭載しており、ウクライナ側にとってはテロ兵器になっている。
ロシア空軍で60機前後就役中のTu-22M3は、ウクライナの都市に対して巡航ミサイルを繰り返し発射し、民間人を殺傷しているからだ。夜、眠っている間に空襲を受け、犠牲になる人も少なくない。
民間人へのこうした脅威のため、Tu-22M3はウクライナ軍と国防省情報総局の重要な攻撃目標になっている。ウクライナは2022年と2023年、ドローン(無人機)を用いてロシア国内の航空基地に駐機中のTu-22M3を計2機攻撃し、1機を撃破、もう1機を損傷させている。
19日未明に行われたとされる今回の攻撃では、Tu-22M3は空中でミサイルを被弾し、破壊されたとされる。情報総局は「ロシアによるウクライナへの全面侵攻後、戦闘任務中の戦略爆撃機を空中で破壊することに成功した最初の例」だと強調している。
A Russian strategic bomber type Tu-22M crashed. The reasons are unknown.
— (((Tendar))) (@Tendar) April 19, 2024
Source: Telegram / Mash, Sternenko pic.twitter.com/C6llS98Mpo