ウクライナは先週、この巨大レーダーを攻撃するため長距離ドローンを出撃させたが、命中しなかったとされる。そこで17日、再び攻撃を試み、今度は少なくとも、30m以上あるアンテナ塔約145本が立ち並ぶ広大な施設の近くまで到達させた。
ロシアの民間人によって撮影したとみられる地上からの映像には、アエロプラクトA-22軽量スポーツ機を改造したドローン1機がコンテナの施設に向かって飛行し、その後、爆発現場とみられる地点から煙が立ち上る様子が見える。
Putin's red lines 🤣👇⚡️UAVs attacked the Russian radar station "Container" in the city of Kovilkino in Mordovia for the second time. From the border ~ 600 km.
The station's equipment is included in the system of reconnaissance and warning of an air-space attack.
UAVs have… pic.twitter.com/0SDjZbHvuR — PS01 (@PStyle0ne1) April 17, 2024
現在ロシアに、欧州の空域を監視するために西方向をカバーするOTHレーダーは、1億1000万ドル(約170億円)する新世代のOTHレーダーであるこのコンテナしかない。ロシアのほかのOTHレーダーは北極圏に配備されていて、北方向をカバーしている。
OTHレーダーは、地球の大気の上層にある電離層に信号を跳ね返すことで、水平線の向こう側まで探知できるレーダーだ。冷戦期には、核兵器に対する早期警戒を目的に核保有国が配備していた。今日では、富裕な国々で、敵の航空機やミサイル、ドローンなどを遠距離から発見・追跡するのにも用いられている。
OTHレーダーは必ずしも通常のレーダーほど精確ではない。ただ、通常のレーダーの場合、前線から数百km以内に置く必要があり、敵のあらゆる火力にさらされやすい。