欧州

2024.04.10 09:30

ロシア軍機が最前線でロケット弾攻撃始める 東部で新たな市街戦に突入か

ロシア空軍のSu-25攻撃機。2020年6月、モスクワ郊外クビンカで(Vladislav Sinelnikov / Shutterstock.com)

前線で対空ミサイルが足りていないのは、ロシア側がウクライナの大都市に対する空襲を激化させているため、ウクライナ軍の防空部隊は最良の防空兵器をこれらの都市周辺に配置せざるを得なくなっているからだ。その結果、前線の防空に隙が生まれていて、ロシア空軍はその隙を突いている。
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対空ミサイルがさらに減っていけば隙はますます広がるだろう。ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は先週末、「彼ら(ロシア)が過去1カ月してきたような攻撃を今後も毎日続ければ、われわれはミサイルが足りなくなるおそれがある」と訴えた。

米共和党のマイク・ジョンソン下院議長は、ウクライナへの新たな支援を手当てする予算法案について、遅ればせながら月内にも採決を行う意向を示している。可決されれば、米国防総省はチャシウヤールをはじめ、ウクライナの前線でロシア側の猛攻を受ける都市に対空ミサイルをもっと届けられるようになるはずだ。

ウクライナはその間、ロシア軍のスホーイを空中で迎撃するのではなく、ロシア国内の基地で地上にいるところを攻撃するという仕方で反撃を試みている。
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ウクライナのドローン(無人機)は5日、ロシアの航空基地4カ所を一斉に攻撃した。うち1カ所はチャシウヤールから南へ200kmあまり離れたロシア南部クラスノダール地方のエイスクにある基地で、ここはSu-25の出撃拠点になっている。

このドローン攻撃でロシア軍機が損傷したり、破壊されたりしたのかは現時点ではっきりしない。それでも、最も必要とする兵器が届くまでの間、ウクライナ軍が手元にある兵器で反撃しようとしているのは確かだ。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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