🎥Ukrainian 808th Pontoon Bridge Regiment practicing one of the most difficult task for engineering troops, setting up a pontoon bridge crossing at complete darkness and silence.#UkraineRussiaWar pic.twitter.com/LYMlNoNEui
— MilitaryLand.net (@Militarylandnet) July 11, 2023
BTR-4はなんとかPTS-2に押し込められたかもしれないが、重量が40トンはある戦車を載せるのは不可能だ。戦車を対岸に送り込むには、水に浮く構造の浮橋(ふきょう)か、柱を建てて橋桁を渡す桁橋(けたばし)か、いずれかの方式で戦車橋を架ける必要が出てくる。
ウクライナ政府はそれを見越して、今春、西側の支援国に求めた軍事援助で、希望する装備の最上位に架橋装備を挙げていた。専門の兵士はいる。ウクライナ軍最古でおそらく最高の架橋工兵部隊である第808舟橋(しゅうきょう)架設連隊は、約230メートルの幅がある川にソ連式の浮橋を8分で架ける能力を持つ。
ただ、PTS-2がすばやく移動し、隠れて渡河することも可能なのに対して、半常設となる浮橋や桁橋は隠しにくく、ドローンや軍用機、大砲の攻撃を受けやすい。この点で、第808連隊が今夏、夜間の架橋訓練を黙々とこなしていたのは注目に値する。
つまり、戦車クラスの重量物を運べる橋をウクライナ軍がドニプロ川に架けようとしている可能性はあるし、近くそうできるかもしれないのだ。その場合、日没後に架橋して兵士や車両を一気に送り込み、日の出前までに散開させるといったやり方になるかもしれない。
ウクライナ軍の戦車がドニプロ川の左岸に現れたら、それは第808連隊が活動している証拠だ。連隊の工兵たちは、古いPTS-2で手早く輸送を行っている小部隊に加勢し、渡河作戦を裏で支えているだろう。
(forbes.com 原文)