食&酒

2023.11.09 11:30

肉には赤を、魚には白を、そして恋にはシャンパーニュを

シャンパーニュ委員会日本代表 笹本由香理氏(福井県 開花亭にて 奥に見えるのは足羽川、春になると桜が満開になる)

シャンパーニュをチョイスする楽しみ

また、シャンパーニュのチョイスの幅も確実に増えております。大手メゾンは勿論、テロワールを体現しているヴィニュロン(RM)のアイテムも多数入手できるようになっております。ブドウは生き物ですから、その年の天候条件で作柄が変わるのは当然です。そこを大手メゾンは、先代より受け継がれたブレンド技術を巧みに使い、いつ何時飲んでも安定した「わが社(メゾン)の味」に仕上げます。一方、昨今では各年のブドウの出来を素直に表現した、まるでワインのようなシャンパーニュもトレンドになりつつあり、消費者はそういった様々なシャンパーニュを味わい、多様性を楽しんでいます。

フランスの王侯貴族に愛され続けているシャンパーニュ

シャンパーニュは、フランス国王戴冠の地、シャンパーニュ地方で生み出されたワインです。そして泡立つシャンパーニュワインが誕生した17世紀以降、王侯貴族など国内外のセレブリティに愛されてきたという特異な歴史があります。シャンパーニュ委員会ではこのような素晴らしいワイン・シャンパーニュという名称が損なわぬよう、そしてその価値が末長く続くよう、サステナブルな取り組みを強化しております。
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■インタビューを終えて

食文化の変化に伴い、シャンパーニュとお鮨や日本料理とのマリアージュが増える。北陸新幹線福井(敦賀)延伸により、糸魚川、富山、金沢、福井とその動きが加速度的になるだろうという笹本由香理さんのご指摘は、全くその通りだと思います。北陸新幹線美食観光経済圏のこれからの広がりが楽しみです。

■笹本由香理さんプロフィール

学生時代のフランス留学でシャンパーニュに開眼し、日本航空の関連商社(株)JALUXに新卒入社。ワイン及びシャンパーニュの営業職に従事する。2017よりシャンパーニュ委員会日本事務局のミッションに参画。2022年夏より現職。

■シャンパーニュ委員会とは


シャンパーニュ委員会本部(エぺルネ)

シャンパーニュ委員会本部(エぺルネ)

シャンパーニュの中心地エペルネに本部を置くシャンパーニュの生産同業団体で、フランスの準公的機関。委員会が交付する業者番号がなければシャンパーニュを醸造することはできないため、すべてのシャンパーニュ・メーカーが会員となっている。

※シャンパーニュは、シャンパンのフランス語読みで、本文ではシャンパーニュに統一しております。
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連載:『人生100年時代 豊かな生活をおくる次世代ライフスタイル学』
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文=鈴木幹一

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