カルチャー

2023.11.26 13:30

地域で、世界で、活躍するカルチャープレナーたち【後編】

藍の栽培から商品化まですべて手づくり「ジャパンブルー」で世界を魅了

楮 覚郎|BUAISOU 代表取締役

東京造形大学を卒業後、本格的に藍染技術を学ぶため、阿波藍の産地として知られる徳島の地域おこし協力隊に応募。2012年に徳島県・上板町に移り住み、町営の藍染体験施設で天然藍の染色を学ぶ。同年、仲間とともに藍染ユニットBUAISOUを立ち上げる。15年、同町に藍染製品を製造・販売する「BUAISOU」と、染料となるすくもを生産する「BUAISOU.製藍所」の2社を、NYに体験などを主体とした「BUAISOU Brooklyn」の計3社を設立し、染料作りから製品の制作、販売までを一手に担う。

天然素材にこだわり、自ら畑で葉を育て収穫する伝統的な製造過程を重んじながらも、現代的な技法を駆使した新しいものづくりをすることで、世界中から商品やワークショップのラブコールを受ける。TORY BURCHやJIMMY CHOOなどハイブランドとのコラボも多数。

世界中の植物で、見たことのない風景を 「共生」をテーマに植物と人をつなぐ

西畠清順|そら植物園 代表取締役

兵庫県川西市にある老舗の植物問屋に生まれる。高校卒業後、約2年間バックパッカーとして世界中を放浪。ボルネオ・キナバル山での食虫植物との出合いを機に植物への関心を高めて以来、植物採集を天職とする。2012年より「ひとの心に植物を植える」をスローガンに掲げてそら植物園としての活動を開始し、15年に法人化。「プラントハンター」として年間200トンを超える植物の国際取引を行っている。ランドスケープや空間緑化を通じて、国内外の公共・商業施設をはじめ、各国の王侯貴族や政府機関、神社仏閣などの文化施設からの寄せられるさまざまな依頼に応え、プロジェクトを成功させた。

日本とシンガポールの国交50周年時には、シンガポール政府が手がける植物園で桜の花見イベントを開くなど、植物にまつわる知識と経験を活かし国際文化交流にも貢献している。

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文=眞板響子、督 あかり

この記事は 「Forbes JAPAN 2023年11月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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