これは、ウクライナ軍が5月にロシア軍に制圧されたバフムートを解放するため、そして東部ドンバス地方にいるロシア軍を追い詰めるための長期的な作戦だ。
東部司令部は攻撃作戦を展開すると同時に、旅団の装備の刷新も実施。旧ソ連時代の古いものを、より近代的で性能のいい西側製のものに取り替えている。
戦いながらの装備刷新は、走っている自動車のタイヤを交換するようなものだが、ウクライナ軍の東部方面での反転攻勢に勢いをもたらす可能性がある。東部方面での反攻は、南部でのより大規模な反攻と同じく6月に始まった。
東部司令部の第57自動車化旅団がこのほどソーシャルメディアに投稿した写真によると、同旅団はポーランド製の8輪式KTOロソマク歩兵戦闘車(IFV)を手に入れたようだ。ロソマクは、ウクライナ軍が入手したものの中で最も優れたIFVのひとつだ。
ポーランド政府は今年4月、ウクライナに200両のロソマクを供与することを約束。重量25トンのこのIFVは最終的に、米国がこれまでにウクライナに供与を約束した200両のM2ブラッドレーIFVや200両のストライカー装輪装甲車と並んで、ウクライナ軍が保有するものの中で最も数が多い西側製の戦闘車両となる。
ロソマクは高速で走行する。500馬力のディーゼルエンジンのおかげで最高速度は時速約96kmだ。また、口径30mmの機関砲は米陸軍が欧州で運用しているストライカーに搭載されているものと同じで、威力がある。
ロソマクの乗員は3人。このほか、歩兵8人を収容できる。この車両に欠点があるとすれば、ポーランド陸軍が当初、自軍が使用するロソマクを水陸両用にしたことだ。言い換えると、のろまで不格好なボートのように短距離を水中移動できるほど軽量にする必要があった。
📷KTO Rosomak armored personnel carriers in the service of 34th Motorized Battalion of Ukrainian 57th Motorized Brigade.#UkraineRussiaWar pic.twitter.com/IJUk3GbLtQ
— MilitaryLand.net (@Militarylandnet) September 20, 2023