女子ウケする「最強の手土産」、AKOMEYA TOKYOのファンの作り方

AKOMEYA TOKYO 日本橋髙島屋S.C.

あなたがレストランやカフェにいるとき、あたりを見回せば必ずいるであろう、女性だけの集まり。いわゆる“女子会”である。

彼女たちが“女子”な年齢かどうかはさておき、しばらく観察してみていただきたい。飲んだり食べたりはもちろん、おしゃべりやSNS撮影に忙しいはずだが、宴も終盤となったころに行われる儀式があるのだ。

「こないだ京都行ったから、ちょっとだけど」
「最近使ってるんだけど、コレすごいいいの」

などと言う枕詞とともに差し出されるのは、ちょっとしたギフトだ。誕生日でもなんでもない。特別な日でなくても、私たち“女子”はギフトをやりとりする。多くは3000円以下のもらっても負担にならないものだ。

私の周囲には美容関連の人も多いので、ときには試用品として提供されるサンプルの場合もある。リップクリームやUVケアなどの必需品はこんなとき歓迎されるアイテムのひとつだ。

同様に、食品も歓迎される。自分ではなかなか買えないちょっと高級なブランド米、お手軽でお洒落なパッケージの出汁パウダー、地方の名店監修のレトルト食品など……いただいているうちに、それらの多くが同じ店で買ったものだと気づいた。
AKOMEYA 人気の定番商品

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ちょっとレトロなロゴが印象的な「AKOMEYA TOKYO(以下、アコメヤ)」だ。首都圏の大型商業施設で店舗を展開しているから、知っている方も多いだろう。少量で小分けにされた米や、種々の調味料が並ぶ食のセレクトショップ。私がその存在に気づいてからまだ5年ほどだが、実は今年創業10周年を迎えたのだという。「アコメヤ」とはどんなお店なのだろう? 代表取締役社長の山本浩丈氏に聞いた。

──「アコメヤ」とはかわいい名前ですが、その名前の由来はなんですか?

「a komeya」つまり米屋という意味と、ギリシャ語由来の否定を意味する接頭辞「a」、(例:asynmetricアシンメトリック=シンメトリックの対義語)をつけて「a-komeya」。つまり、米屋であって米屋でない、というダブルの意味を持たせています。

(C)Takuma Funaba

(C)Takuma Funaba


──なるほど、私は勝手に「亜米屋」、つまりお米屋さんに準じてお米周りの食品や雑貨を扱うお店だと想像していました。「ア」という音にもいろんな意味があるのですね。今年で開業10周年、この10年をどのようにとらえていらっしゃいますか?

「アコメヤ」が誕生した10年前、私は「サザビーリーグ」で新規事業開発を担当しており、すぐ隣に「アコメヤ」準備室がありました。お互い新しい事業をスタートさせる境遇にあったので、その時から親近感をもっていました。また当時、和をテーマにしたセレクトショップはほとんどなかったことから、面白いブランドキュレーションだと思っていました。
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