今年は19世紀から200年続いた土の時代が終わりを告げ、風の時代が本格的に始動する大規模な転換期だといわれている。なんの話だって? すみません、占星術の話です。占星術なんて女子どもの遊びだと思われるかもしれないが、紀元前の古代バビロニアに端を発した数千年に及ぶ知の集積でもあり、その内容をそっと頼りにしている経営者やビジネスマンも実は多いと聞く。
さて、その風の時代に突入し、大きく変わるのは価値観なのだそうだ。いわく、集合から個人へ。所有から共有へ、環境の破壊から保護と再生へ。多様性を尊び、情報と知性が重要だといわれる新時代の幕開けにふさわしい酒がデビューした。
今年2月にローンチしたウェルネスブランド「リユニオン」から発売された「ウェルネスジン」。キーボタニカルに国産の霊芝を採用し、環境再生型農業で植物を育み、醸造から蒸留まで手仕事によってつくられた100%プラントベースの蒸留酒である。本来無色なはずのジンが薄く着色しているのは霊芝由来だろうか。古くから東洋で免疫向上などの効果が認められた薬用植物だけあって、やや漢方的なテイストが残っており、ソーダなどで割ると一層の風味が引き立てられる。
製造は「晴耕雨読」「刀」などで知られる焼酎蔵元「佐多宗二商店」(鹿児島)。有機で栽培されたサツマイモだけを使用し、三種類の蒸留器を使い分けて蒸留するという意欲的なつくりだ。
そのこだわりはパッケージにも発揮されており、まずボトルはリユースボトルを使用。つまり以前ほかの酒に使用されていたものを洗い、再利用している。リサイクルなしのワンウェイボトルと比較すると、80%の温室効果ガス排出の削減が可能になるのだそうだ。
「最近のお客さまはお酒の背景にあるストーリーに共感して選ぶ方も多い。この少々スパイシーな風味はカクテルにも合いますが、ソーダで割って食中酒としてもおすすめです」と語るのは、カクテルバー「Quarter Room」(東京・世田谷代田)のバーテンダー野村空人だ。
そもそも酒は百薬の長ともいい、人の心をやさしくなぐさめてくれるものだが、この「ウェルネスジン」は身体にも、そして地球にもやさしい、実に“風の時代”的なスピリッツなのであった。何も書かれていない真っ白なラベルが、つくり手の熱い想いをかえって雄弁に物語ってくれている。
リユニオン ウェルネスジン
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容量|500ml
度数|45度
価格|6600円
問い合わせ|REUNION(https://re-union.world/)
今宵の一杯はここで
Quarter Roomアートとカクテルの融合
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