一度も訪れたことがないのに、目に浮かぶ風景がある。灰色の空、立ち込める霧、海をわたる風が吹くと一面に生い茂る灌木や名も知らぬ草花がザッと音を立てうねりをあげるような……これが筆者の“スコットランド”だ。
実はこれ、小説「嵐が丘」から得たイメージだが、「嵐が丘」は英国の田舎町を舞台に描かれた物語なので、おそらく真のスコットランドからはかけ離れているだろう。
しかし、筆者がスコットランドを想うとき、いつもこんな風景が現れて旅情を誘うのだ。「グレンフィディック12年」などシングルモルトを手にすればなお、心中の風は強く吹き、断崖に咲いた白い小花が揺れる様まで見えてくるようだ。
「グレンフィディック12年」はスコットランドのスペイサイドで1887年創業。当時ブレンデッドウイスキーが盛んだった時代にシングルモルト製造にこだわり、1960年代にはいち早く米国でのローンチを果たす。
世界へ向けてシングルモルトというカテゴリーを発信したパイオニアであり、現在は180カ国以上で展開。販売数量は世界一という名実ともにNo.1シングルモルトといえる。
そのボトルを手にして気づくのはまず特徴的なフォルム。三角柱のボトルは、ウイスキーづくりに欠かせない水・麦芽・風土を表してる。さらにゲール語でGlenは峡谷、ボトルに描かれた12本の角をもつ雄鹿はFiddich、つまり鹿の谷という名前はスペイサイドの自然を象徴している。
水源を保護するために、使用している湧泉一帯の土地を買い占めたというエピソードからも「グレンフィディック」のウイスキーづくりへのこだわりの一端が見てとれる。
「『グレンフィディック12年』はシングルモルトの起点であり、基準ともいえる存在です」と語るのはホテル「ザ・リッツ・カールトン東京」内のバー「The Bar」でヘッドバーテンダーを務める和田健太郎だ。
「最初ちょっと緊張した面持ちでいらしたゲストが『グレンフィディック』をオーダーされ、ひと口飲むごとにほぐれていく様を拝見するのは、バーテンダーとしても幸せな時間です。旅先であっても、いつも飲むウイスキーを飲むことで落ち着きを取り戻されているのでしょう。『グレンフィディック』がシングルモルトのスタンダードとなっていることを実感しています」
そんなとき、いつもの一杯を飲む彼らの心中にも“スコットランド”の風が吹いているに違いない。
グレンフィディック 12年スペシャルリザーブ
容量|700ml
度数|40%
価格|5060円(希望小売価格)
問い合わせ|サントリー https://www.suntory.co.jp/customer/
今宵の一杯はここで
The Bar
東京の夜に浮遊するアーティステックバーホテル「ザ・リッツ・カールトン東京」45階の一角を占め、やわらかく発光するオーバル型のカウンターが印象的なバー。ホテルのコンセプトである「EAST MEETS WEST」を体現したスペシャルカクテルやバーフード、水上ステージから奏でられるエンターテインメントが非日常をスタイリッシュに彩る。年末にはシャンパーニュがフリーフローで楽しめるカウントダウンパーティーも。住所/東京都港区赤坂9-7-1 東京ミッドタウンザ・リッツ・カールトン東京45F
Tel. 03-6434-8711
営業時間/ 月~木17:00~23:00 (FoodLO22:00)、金・祝前日17:00~24:00 (同LO22:00)、土12:00~24:00 (同LO 22:00)