ビジネス

2023.05.11 08:30

会計のタイムラグを限りなくゼロへ。世の中の「企業経営」をひっくり返したい

Forbes JAPAN編集部
植野:オフィスのロビーにある「会計の歴史」コーナーが面白かったのですが、武地さんは会計のどんなところが魅力に感じますか?

武地:会計の魅力は「ログ」だからです。税理士さんに投げるとしばらくして決算書が届くイメージですが、従来だと「2カ月前の利益はいくらでした」というように、リアルタイムのログではありません。これが世の中が変わるんじゃないか。その実現が、この会社にいる僕が理由です。

植野:それはお父さんが予測していない未来かもしれません。

武地:リアルタイム性にこそfreeeの価値はあると思っています。まだ効率化の余地が大きくて、そこまで全然いってはいませんが、究極はタイムラグをゼロにまで近づけたい。ログが本当にリアルタイムで出せれば、実はもっと企業経営においてできることが増えていく。そう信じています。

「CxO」のビジョン、三カ条(武地健太)

一、CxOは、やりたいことを実現する「手段」と心得る。

二、その決断は「いいこと」なのか、常に自問せよ。

三、自らパッションを燃やせる「明るい人」であれ。

※3 佐々木大輔
1980年、東京都生まれ。freee創業者、代表取締役CEO。一橋大学商学部卒業後、博報堂でマーケティングプランナーとして従事。投資アナリストを経て、ALBERT執行役員CFO。2008年Google に参画。12年より現職。


たけち・けんた◎1981年、大阪府生まれ。京都大学総合人間学部卒業。2003年、KPMGあずさ監査法人に入社。ボストンコンサルティンググループ(BCG)勤務後、16年freee入社。CFOとして国内外のVCや事業会社からの資金調達を主導。専務執行役員 CPO(Chief Partner Officer)、金融事業本部長 兼 freee finance lab 代表取締役を経て、20年より現職。

うえの・だいすけ◎DX JAPAN代表。名古屋商科大学ビジネススクール(NUCB)客員教授。早稲田大学政治経済学部卒、MBA、商学研究科博士後期課程単位満了退学。三菱商事入社、ローソンへ出向中はPontaカードなどのDXを推進。ボストンコンサルティンググループを経て、ファミリーマートへ。ファミペイの垂直立ち上げなどDXを統括・指揮。

文 = 神吉弘邦 写真 = 川合穂波

この記事は 「Forbes JAPAN 特集◎スモール・ジャイアンツ/日本発ディープテック50社」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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