僕の場合、これを普段の仕事に生かすようにしています。そもそも、僕の役割は、クライアントが持っていない視点や視野を、自分のアセットの中から適切な形でご提供することです。そのためには、まず「相手が何を必要としているか」を理解する必要があります。
例えば、出張先で上海のクライアントと4日間をご一緒したとしましょう。このとき、一緒に街を歩きながら、彼が何に反応するのかが見えてきます。どんなニュースメディアを見ているのか、どんなトピックに関心があるのか。はたまたどんなレストランでどんな料理を頼むのか。それらを自分にコピーしていくことで、相手の考え方、相手が学ぼうとしているものを情報として学んでいきます。
そして、僕なりに「きっとこういうことが知りたいのだな」と感じたことを、相手にGIVEしていくのです。すると、また相手から返ってくる反応によってより深く相手のことがわかるので、僕の中に、また一人分のクライアントの情報がストックされ、僕自身の視野と視座がさらに広がる、ということをエンドレスで行っています。
これが、混乱の時代において、楽しく学び続けるための「GIVE」の基本です。次週は、なぜGIVEがこれからの時代においてより強いのか、どう応用していけばいいのかを詳しくご説明します。
連載:ポストAI時代のワークスタイル
過去記事はこちら>>