リファラル採用を目指して人脈を活用する
さて、応募したい企業が決まったら、いよいよ一歩を踏み出す時だ。ここでは、ネットワーキングが鍵となる。LinkedInのようなビジネスSNSで自分のつながりを見て、その企業にコネクションがありそうな人を特定しよう。友人の友人や前職の同僚が応募したい企業内の適切な人物を紹介してくれるかもしれないので、恥ずかしがらずに助けを求めよう。そうした紹介によって道が開けることは、驚くほど多い。
実際、リファラル採用では6分の1の確率で採用されるのに対して、そうでない場合の確率はわずか7%にすぎない。採用までの日数もリファラル採用の方が平均して10日早いというデータがある。ネットワークを活用し紹介してもらうことは、採用担当者との直接的なつながりだけでなく、同時に紹介してくれた人個人による「推薦」としても機能する。
リファラル採用に向け目的の企業内の人物に連絡を取る際は、簡潔でプロフェッショナルなメッセージを心がけよう。なぜその企業に興味があるのか、あなたがどのような価値を提供できるのかを説明した、シンプルでよく練られたメッセージは非常に効果的だ。あなたがその企業に対して持つ真剣な関心と、その企業のミッションが一致することを示せば、連絡相手はあなたに協力しやすくなる。そして常に、連絡相手が自分のために時間を取ってくれたことと、その配慮に感謝することも忘れてはならない。
「口コミ」サイトを参考に応募書類を磨く
リサーチを終え、あなたが持つ人脈を活用して紹介を得たら、いよいよ応募書類の作成だ。そこでも役立つのが、グラスドアのような「口コミ」サイトを使ったリサーチである。企業に対するレビューから、その企業が従業員のどのような資質を重視しているかを探れるだろう。
企業文化、ワークライフバランス、リーダーシップ、チームダイナミクス(訳注:チームのメンバーがどのように関わり合い、協力して行動しているかを示す言葉)について、現従業員や元従業員が語っていることをよく見てみよう。そうした情報を基に、履歴書や実績をまとめた職歴書を作成し、あなたがその企業の価値観に合っていることをアピールするのだ。
例えば、コラボレーションを重視する企業であれば、チームで働いた経験や異なるワークスタイルへの適応能力をアピールする。革新性を重視する企業であれば、問題解決能力や既成概念にとらわれない発想力をアピールしよう。企業は、その職務に秀でており、既存のチーム文化にうまく適合する候補者を求めている。