瀬戸内エリア内外の起業家やアトツギをゲストに招き、瀬戸内・中四国特化型ベンチャーキャピタル「Setouchi Startups」の共同代表、藤田圭一郎と山田邦明がVC目線でゲストのビジネスストーリーを深掘りします。
今回は、独立系ベンチャーキャピタルにおける日本初の女性パートナーであるiSGSインベストメントワークスの代表取締役・代表パートナーの佐藤真希子さんをゲストにお迎えした回をご紹介。
キャピタリストは、時には起業家からどこか怖い存在とされがちなのかもしれません。ですが、単なる資金提供者ではなく、起業家と同じ未来を描き伴走するパートナーであることが佐藤さんのお話から浮かび上がります。現在でも多くはない女性投資家のキャリアの始まりについてだけではなく、独立の背景やこれからキャピタリストではない道を選ぶ理由についてもお届けします。
東京出身だから見える地方の可能性 女性キャピタリスト第一人者としての挑戦
佐藤:iSGSインベストメントワークスの代表取締役兼代表パートナーの佐藤真希子です。よろしくお願いします。東京で独立系のVCをやっていて、この3〜4年は「地方だ」と言い続けています。私自身は東京生まれ東京育ちで、それに対してずっとかっこいいと思っていました。ですが、ある時から寂しいなと思うようになったんですよね。ローカルの方が熱いし、自分の守りたいエリアがある人の方が羨ましいと。
2006年からキャピタリストをやり始め、独立してからは8年ほど経っています。2024年2月からは日本ベンチャーキャピタル協会の理事もやらせていただき、女性キャピタリストの第一人者と言っていただくことも増えました。
藤田:これからはどんなことをやっていこうとされていますか?
佐藤:これから独立して行くベンチャーキャピタリストのアドバイザーです。また、世界を変えるスピードをより早くしたい起業家の資金調達や経営アドバイスを行う経営者メンターもやっていきたいと思っています。
防災の勉強をしていることも含めて、とにかく日本をもう一度世界に誇れる国にしたいと、残りの人生を賭けて全力を尽くしてやっていこうと考えていて。
これまでの経験が生きるのがキャピタリストだと教えてもらった
山田:最初のキャリアはどう始まりましたか?佐藤:一番最初は上場前のサイバーエージェントに、新卒一期生として入社しました。広告代理店の部門で営業をしていました。インターネット広告の黎明期で、誰がどう売るかも、どんな商品が売れるかもわからなかった。何でもありのなかで、市場をつくることや会社を大きくして行くことが面白くて、毎日がお祭りみたいな感じでしたね。