ニューヨークを拠点とする同社は、「Claygent(クレイジェント)」と呼ばれるAIエージェントで複雑なデータ分析タスクを自動化し、ユーザーに有益なインサイトを提供することで、急成長を果たしている。
ClayのCEOであるカリーム・アミンは、7年前に会社を立ち上げた当初は、ノーコードのツールでプログラミングをより身近にするという大きなビジョンを掲げていたが、2021年の方向転換によって、営業現場のリード(見込み客)の管理に特化したツールの開発にフォーカスすることで、現在の成功を収めている。
Clayは現在、Anthropic(アンソロピック)やOpenAIといったAI分野の大手に加え、デザインソフトのCanva(キャンバ)や法人クレジットカードのRamp(ランプ)、人事ソフトのRippling(リップリング)などのユニコーンを含む5000社以上を顧客としている。同社の売上高は、2022年と2023年にそれぞれ10倍に増加し、2024年にはさらに6倍に伸びて約3000万ドル(約47億円)に達した。
ベンチャーキャピタル(VC)のMeritech(メリテック)が主導した今回の調達は、昨年6月に評価額5億ドル(約782億円)で実施されたシリーズBの拡張ラウンドとして実施された。
ユニコーン企業となったClayの急成長は、初期の支援者たちの先見の明を証明するものとなった。さらに、同社の生成AIやAIエージェントのツールは、このテクノロジーが実際に収益を生むものであることを見せつけている。
ClayのAIエージェントClaygentは、データ分析を通じてユーザーが思いもしなかったインサイトを提供する。たとえば、顧客サービスソフトウェアのユニコーン企業のIntercom(インターコム)は、「fertility」という単語がウェブサイトに記載されている企業が、自社のソフトウェアツールを必要とする可能性が高いことを発見した。