食のプロたちが感嘆した飛騨牛握り寿司
一方で、ジャパンパビリオンに参加した各県もまた、かけた予算は民間企業に比べて少なくとも、それぞれが持てる力を最大限アピールする努力もしていた。その成果は、各県、それぞれに違いがあるとは思うが、共通しているのは、食品をただ試食するだけでなく、そこに日本人ならではの、食材をつくりあげる技術などを見せる「実演試食」を行うことが、来訪者の注目を集めるために一番効果的であったということだ。逆に言えば、ジャパンパビリオンに訪れる人々は、そのあたりを期待してきているのだということで、例えば、三重県は今回、日本酒と和菓子を出品していたが、綺麗な和菓子を並べるだけではなく、練り切りなどの制作実演や、隣にあったお茶のブースと一緒に、和菓子とお茶を日本の作法を伝えながら試食実演することで、集客効果を高め、商談にもつながったとのことだ。
ちなみに岐阜県では、小さなブースのなかでも、県内の観光、食、ものづくりの魅力が総合的に伝わるよう、背景を県のシンボルでもある白川郷の美しい全面写真とするなど、ブース装飾にも力を入れた。




先ほどの三重県の試食実演の話でも書いたように、岐阜県のブースに来場した海外の人たちは、口々にその美味しさと技術力を「日本の匠の技!」だと感動してくれた。