日清製粉ウェルナは、日本国内において、小麦粉、天ぷら粉、から揚げ粉、パスタ(スパゲティ)など、家庭用製品の多くのカテゴリーでNo.1のシェアを有しているが、今回の出展では、それらを「JAPANESE No.1」の文字とともに大々的にブース装飾にも使用、デザインには世界各国の日本食レストラン向けの製品を意識しての木目調の和風モダンで表現していた。
製品としては、コシの強さが特長の「川田製麺 讃岐うどん」や、人手不足の店舗でも簡単に調理できる冷凍かき揚げ「Welna Vegetable Tempura」、そのほか「早ゆでスパゲティ」などが展開されていた。
それらの試食コーナーには、いわゆる外国人(筆者から見たらという意味だが)で埋められた大行列ができていた。多国籍の人々、みなとても上手に箸を使いこなしており、日本食はもうすっかりインターナショナルになったということをあらためて思った。
また「早ゆでスパゲティ」には、欧州、特にフランスで大人気の漫画 「NARUTO」が商品パッケージに使用されていた。
日清製粉ウェルナは、事前に欧州で「早ゆでスパゲティ」に関する調査を実施し、「調理が早くできること」「使い勝手が良いこと」への高評価を得たことで、日本一の早ゆでスパゲティを世界一の「HAYAYUDE」となることを目指して、2025年春からEUで発売することにしたそうだ。そのような事情もあり、パッケージをEUで人気の高い漫画「NARUTO」の描きおろしイラストにしたのだという。
現在のような円が弱い状況のなかでも、事前の商品ブランディングやマーケティングへの意気込み、 英語版Webサイトの構築はもちろん、「SIAL Paris 2024」への特設Webサイトも用意するなど膨大な投資額を想像すると、海外進出への民間企業としての本気度が、ひしひしと伝わってくるように感じられた。