2. 信頼関係を築く
ティーンエイジャーは間違いを犯しがちだし、道を踏み外してしまうこともあるかもしれない。何よりも重要なのは、子どもが、助けが必要なときには親に相談できる、と感じられるような環境をつくることだ。そうした信頼関係は、一貫性があってオープンで、親身なコミュニケーションを通じて築かれる。では、子どもとの対話の糸口を維持できる方法を紹介しよう。
・好ましい家庭環境を維持する:
家族心理学ジャーナルのJournal of Family Psychologyで2023年に発表されたある研究で明らかになったように、混乱した家庭環境は、家族が健全にコミュニケーションをとる上でふさわしくない。つまり、何かと騒々しく、先が読めず、乱雑で、落ち着いた日常が送れないような家庭環境だ。
・子どもの話に、積極的かつ親身に耳を傾ける:
思春期の子どもが話をしているときは、口をはさんだり、解決策をすぐさま提案したりせず、耳を傾けよう。子どもの感情や体験を受け入れ、肯定し、共感を示そう。思春期の子どもは、何かと誤解されていると感じ、孤立感を抱きがちだ。しかし、親が熱心に話を聞くことで、そうした心の隙間を埋め、共感や肯定を示すことができる。
・対立的ではない姿勢で接する:
子どもが過ちを犯したときは、すぐさま説教をするのではなく、普通の会話の雰囲気を保つようにしよう。イエス・ノーでは答えられない質問をして、話を促すといい。例えば、「宿題は終わった?」と聞くのではなく、「今日、学校でいちばん面白かった授業は何?」といった具合だ。このようにアプローチすると、敵対的にならず、会話に引き込むことができる。
・一緒に何かに取り組み、ともに過ごす時間を増やす:
思春期の子どもは、世代や興味関心の違いから、親とのつながりを感じられないことが多い。スポーツや楽器の演奏、ビデオゲームなど、何でも構わないので、子どもの趣味に心から関心を示そう。そうすれば、子どもの好きなことを親も大切に思っており、尊重していることを示せるし、やり取りがより充実する。
思春期にある子どもとの関係は、信頼を築き、決めつけずに支えることが基本だ。必要なのは、決めつけられる恐れがなく、親を信頼することができる、と子どもに感じてもらうことだ。
親がいつもそばにいて、無条件で自分を支えてくれるとわかっていれば、つらいことがあったときに、きっと助言を求めてくるだろう。
(forbes.com 原文)