アップルが射程圏に
エヌビディアの時価総額は28日の株価終値に基づくと2兆8000億ドル(約440兆円)弱。アップルの2兆9000億ドル強より3%少ないだけで、差を狭めている。マイクロソフトの3兆2000億ドルとは11%の差となっている。2014年末時点では、アップルの時価総額が6430億ドル、マイクロソフトが3820億ドルだったのに対して、エヌビディアはわずか110億ドルだった。
エヌビディアの株価は年初来130%急騰し、時価総額では米テクノロジー大手のアルファベットとアマゾンを追い抜いた。株価がさらに1株あたり35ドル上がればアップルを抜き、140ドル上昇すればマイクロソフトも超える見通しだ。
エヌビディアの株価は28日までの4営業日のうち2営業日で70ドル強上昇している。それを踏まえれば、時価総額のアップル超え、さらにはマイクロソフト超えも十分あり得るだろう。
市場関係者の間では、エヌビディアの時価総額は3兆ドルを突破するとの見方も多い。この大台に乗せるには1株あたりの株価が1220ドル(28日終値は1139ドル)に達する必要があるが、ファクトセットの調査によるとアナリストの約3分の1が目標株価をこの額を上回る水準に設定している。達成すれば時価総額3兆ドル超えは史上3社目となる見込みだ。
急騰が続けば時価総額はテック大手圧倒
もしエヌビディアの株価が最近のような市場トップクラスの騰勢を今後も続ければ、エヌビディアは世界でダントツで最も価値のある企業になるだろう。最も強気の主流アナリストですら向こう1年の上昇率はせいぜい23%と予想しているので、実際にそうなる可能性は低いが、想像してみるのは楽しい。仮にエヌビディアの株価が2025年5月までに195%上昇すれば、時価総額は8兆4000億ドルまで膨らむ。これはアップル、マイクロソフト、アルファベットの足元の時価総額の合計に匹敵する大きさだ。