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2025.04.24 18:00

その愛は独りよがり? 心理学者が教える「愛情表現を見直すべき兆候」2つ

Shutterstock.com

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優しい言葉をしたためたメモを残したり、一日おきにちょっとしたプレゼントを買って贈ったりと、あなたにとってパートナーがいかに大切な存在であるかを示すために、あなたはできる限りのことをしているかもしれない。だがパートナーはまだ少しよそよそしく、満足していないように見える。これは特にあなたが、パートナーとの関係に心を傾けているときには苛立たしいことだろう。

なぜ自分の愛が相手に伝わらないのか。そう疑問に思うのは当然だ。

愛は、いつも自分が意図するように相手に受け止められるとは限らない、というのがその答えだ。これはお互いのことを深く思いやりながらも、感情的なズレを感じているカップルによく見られるパターンだ。原因はたいてい、お互いの「愛の言語」を話していないこと、少なくとも流暢には話せていないことにある。

私たちは往々にしてできる限りの愛情を注ぐが、それは必ずしもパートナーが最も求めている愛し方とは限らない。

米国の結婚カウンセラーで牧師でもあるゲーリー・チャップマン博士の有名な「愛の言語」理論では、人が愛を伝え、受け取る際によく使われる5つの方法が示されている。その5つとは、肯定的な言葉、尽くす行為、質の高い時間、身体的な触れ合い、贈り物だ。

ここでは、あなたの愛情表現がパートナーの「愛の言語」とかみ合っていないかもしれないことを示す2つの微妙な兆候と、これらの兆候を理解して気持ちがより通じ合う関係を築く方法を紹介する。

兆候1. 自分の求める愛情表現が相手と同じだと勘違い

人は「こう愛されたい」と思う方法で、相手を愛そうとするものだ。自分が肯定的な言葉をかけられることで評価されていると感じるなら、相手も同じだと思うかもしれない。だが求める愛され方は、人それぞれだ。

科学誌『PLOS One(プロスワン)』に2022年に掲載された研究では、カップルが満足のいく関係を築く鍵は、自分の愛情表現と相手が好む愛され方を一致させることにある、という説得力のある証拠が示されている。研究者らは100組の男女のカップルを対象に、それぞれが好む愛情表現が相手にどう受け止められているかを評価した。

結果は明らかだった。パートナーの好みに合った方法で愛を表現する人は、関係の満足度や性的満足度が高かった。対照的に「愛の言語の不一致」が見られる場合、つまり一方が他方の好まない方法で愛情を表現することが多い場合、満足度は著しく低かった。

相手が望む愛され方を本当に理解していなければ、愛情表現は迷子になってしまう。つまり、たとえあなたが惜しみなく愛情を注いでも、それが相手の望むスタイルでなければ、相手は満たされないかもしれない。パートナーが肯定的な言葉や身体の親密さを求めているのに、あなたは用事を済ませたり、キッチンのシンクを修理したりするような尽くす行為を通して、「愛している」と伝えているのかもしれない。

興味深い点は、研究で明らかになった、共感が必ずしも互いの愛情表現を一致させることに役立っていないという事実だ。共感的であるほど、相手の感情面でのニーズに同調しやすくなると思うかもしれないが、研究によれば共感と愛情表現の結びつきはごくわずかで、しかも男性にしか見られなかった。

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翻訳=溝口慈子

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