実はこの画像は、X(旧ツイッター)ユーザー「@harukaze5719」によってすでに1年前にネット上にリークされていた。当時、「RTX 4090 Ti」がリリースされるといううわさが飛び交っていたが、最終的にそのような製品は発表されなかった。これを考えると、画像のクーラーが新型GPU向けのものである可能性は低い。
RTX 4090 (Ti) or TITAN ES? 4 slot and 3 fan design
— 포시포시 (@harukaze5719) July 30, 2023
via: https://t.co/hknkjMlNK9 pic.twitter.com/p7z5na7LUz
また、画像のヒートシンクカバーは初期RTX 4000シリーズに使われているものと同じように見えるが、RTX 4080 Superなどの新Superモデルでは黒の新しいデザインが使われている。これも、画像の信憑性に疑問を投げかける点だ。エヌビディアがRTX 4090とまったく同じデザインをRTX 5090でも採用するとは思えない。
エヌビディアは、「RTX 5090」に先立ち「RTX 5080」を年末に発売する計画だとうわさされている。5090は現行のフラッグシップ「RTX 4090」より最大70%高速になる可能性がある。
基盤の設計はRTX 30と40シリーズではほぼ同じだったが、RTX 5090は異なるメモリ(VRAM)レイアウトを採用し、最大16個のメモリモジュールを搭載するとうわさされている。RTX 4090と同じ容量のモジュール(規格はGDDR7にアップグレードされるとみられる)を使用し、メモリ容量は最大32GBとなる可能性がある。
今のところの情報として、16ピンの電源コネクタは変更されないとみられる。16ピン電源コネクタではかなり多くの問題が報告されており、特にRTX 4090では高消費電力によりコネクタが溶ける問題が発生している。サードパーティーのCableMod製コネクタでも問題が発生して対象製品がリコールされたことから、der8auerをはじめとする一部の著名インフルエンサーは、このコネクタ規格を「エンジニアリング上の失敗」と呼び、現仕様が維持される限り「問題は残る」と主張している。
一方、AMDは自社製GPUを搭載したグラフィックボードの電源コネクタとして標準の8ピンを採用し続けており、この方針が間もなく変わることを示唆する情報はほとんどない。エヌビディアが電源コネクタの設計を変更するかどうかはわからないが、新しい電源ユニットの多くがPCIe 5 16ピンコネクタとケーブルを備えるようになったことを考えると、その可能性は低いように思われる。
次世代GPUについては、来月開催のコンピュータ見本市「COMPUTEX TAIPEI」で発表される可能性も取りざたされている。
(forbes.com 原文)