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2024.02.17 10:00

史上最速のゲーミングCPUに? Core i9-14900KS、怪物級の仕様が判明

インテル製CPUの現行フラグシップモデル「Core i9-14900K」(Adnan Ahmad Ali / Shutterstock.com)

インテル製CPUの現行フラグシップモデル「Core i9-14900K」(Adnan Ahmad Ali / Shutterstock.com)

インテル史上最速のデスクトップ向けCPUとなる「Core i9-14900KS」の詳細が、ベンチマークデータベース「OCCT」にアップロードされた情報から明らかになった。最大クロックは現行のフラッグシップモデルである「Core i9-14900K」より200MHz高い驚異の6.2GHzに達するもようだ。

最大クロックは通常1~2個のコアでしか同時に達しないが、マルチスレッドを多用しないアプリケーションのパフォーマンス向上に寄与するため、ゲームのパフォーマンスがわずかに向上する可能性がある。インテルは数世代前のCPUから、最高位モデルとして「KS」バージョンを用意している。生産したCPUの中から特に高速なものを選別したもので、通常はその世代のCPU発売後しばらくしてから、限られた数量しか販売されない。

Core i9-14900KSはLGA 1700ソケットのマザーボードに装着可能だが、一世代前の600シリーズのチップセットを搭載したマザーボードだとBIOSの更新が必要になるかもしれない。ただ、その他の仕様はCore i9-14900Kと同じ24コア・32スレッドで、クロック数以外の強化はない。

KSモデルでは、最大クロックが200MHz高くなるだけでなく、すべてのPコアとEコアが同時に達するクロック数も高くなる可能性が高い。例えば、Core i9-13900Kは全Pコアの同時最大クロック数が5.5GHz止まりだが、Core i9-14900Kは全Pコアを5.6GHzまで上げられる。OCCTのデータによると、KSモデルでは全Pコアが同時に5.9GHzまで到達するもようだ。ここでも、Kモデルとの差は200MHzとなる。

その結果、マルチスレッド性能の向上も見込めそうだ。ただしクロック数向上の代償として、消費電力の増加がある。ベースTDPは前世代の13900KSと同じ150Wで、14900Kよりも25W増加しているが、負荷がかかった際の消費電力はこれよりはるかに高くなる。

このパフォーマンス向上により、現在最高のゲーミングCPUと広く評されているAMDの「Ryzen 7 7800X3D」に追いつく可能性がある。現在の価格はRyzen 7 7800X3Dが約400ドル、Ryzen 9 7950Xが520ドル、Ryzen 9 7950X3Dが600ドルなのに対し、Core i9-14900Kは550ドルだ。Core i9-14900KSの価格は、これまでのKSモデルと同じ700ドル以上になる可能性が高い。

これだけ見るとCore i9-14900KSが割高にも思えるが、ゲーム以外での性能はRyzen 7 7800X3Dよりはるかに高く、ゲーミング性能はRyzen 9 7950X3Dよりも安定している。このため、KSモデルは、コストパフォーマンスの良さにはあまりこだわらず、オーバークロックなどをせずとも最大の性能を得られるCPUを求める人によっては魅力的だ。ただし、その実力を知るには正式発表と実際のベンチマークを待つ必要がある。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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