CDSは、ロシア側にとって大きな危険をもたらしている点をひとつ強調している。「オチェレティネを突破した敵(ロシア)の第30自動車化狙撃旅団の先陣部隊への補給は、この(補給)ルートに対する火力統制を完全に保持しているウクライナの防衛部隊によって実質的に阻まれている」
ウクライナ側に8kmほど侵入し、この方面で最も西側に出てきたロシア軍部隊は、基本的に孤立しており、主要な補給線から遠く離れている。つまり、脆弱な状態にある。ウクライナ側は、ロシア側が増援をさらに送り込んで突出部を広げ、兵站を固める前にその補給を断てば、この戦いにまだ勝てるかもしれない。
とはいえ、これはあくまで、オチェレティネ村方面で兵力、火力ともに劣るウクライナ側にとって楽観的な結果ということになる。現実的な結果は、戦いながら西への撤退を図るというものだろう。
だが、ウクライナ側は撤退を必死に避けようとしている。それはあまりに危険だからだ。
(
forbes.com 原文)