質量放出
ベテルギウスの「大減光」に関しては、次のような複数の説が提唱された。・対流によって南半球に形成されたコールドスポット(低温の領域)による見かけの減光
・脈動や他の恒星との相互作用によって引き起こされる通常の明るさの変化
・赤色超巨星から大量に放出される塵(固体微粒子)
しかしながら、ベテルギウスの内部から「げっぷ」のように噴出した物質(質量放出)で形成された塵の雲が、地球から見えるベテルギウスの光の一部を遮っていたことが、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)の画像から確認された。
ため息が出るほど見事な光景
いつかベテルギウスは、II-P型超新星として爆発して非常に明るくなり、中性子星を後に残す。爆発から数カ月間は満月ほどの明るさで輝いた後、実質的に肉眼では見えなくなる。日中でも観測できるかもしれないが、夜間はため息が出るほど見事な光景になるだろう。だがそのためには、ベテルギウスが12月~4月の間に「超新星になる」必要がある。ベテルギウスがもうすぐ爆発しそうなら、すぐにそうなることを期待しよう。日没後の水平線の向こうに沈み、太陽が照りつける中に昇るようになる前に。
(forbes.com 原文)