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2024.01.22 12:30

クラシック音楽の感動を身近なものに ピアニスト角野隼斗が語るアップルの新音楽アプリ

「クラシック音楽とはまったく別のところで培ったものが、例えばピアノを弾く指先のタッチをより豊かに描き分けることにつながっています。例えばクラシック音楽を演奏する場合も、バッハやスカルラッティの作品を弾く時と、ラフマニノフやチャイコフスキーの作品を弾くときに求められるタッチは異なります。どんなジャンルの音楽を演奏する時にも、すばやく周りの空気を感じて音を聴きながら対応する判断力と、自分の中に確固たるイメージを持って演奏に臨むことを大事にしています」

クラシック音楽に特化するApple Music Classical

アップルによる定額制音楽配信であるApple MusicとApple Music Classicalは、月額1080円でまとめて楽しめる。

Apple Music Classicalはアップルによる、クラシック音楽に特化した音楽配信サービス

Apple Music Classicalはアップルによる、クラシック音楽に特化した音楽配信サービス

500万を超えるクラシック音楽のカタログは日本語による検索が可能。ロック・ポップス系の楽曲との大きな違いとして、クラシック音楽の楽曲にはアルバムタイトルのほかにも作曲家、オーケストラを含む演奏家、指揮者、作品番号(Opus number)、さらにベートーヴェンの『ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73』であれば『皇帝』のような作品の通称などたくさんのデータが複雑にひも付いている。

アップルは500万以上のカタログに全体に、5000万を超えるデータポイントを独自に細かく設定。ユーザーが聴きたい楽曲を指揮者や作品番号、通称などの条件から探せる精度の高いアルゴリズムをApple Music Classicalの検索機能として載せた。作曲・演奏家や作品の通称などの検索ワードはもちろん日本語による入力にも対応している。

Apple Music Classicalには角野を含む20万以上のアーティストによる作品がある。日本のアーティストがApple Music Classicalのため特別に提供する作品、プレイリストなども順次公開を予定する。好きなアーティストが演奏する作品、収録されたプレイリストをきっかけにしてクラシック音楽を深堀りする楽しみ方にも適した音楽配信サービスだ。

1つの作品に対して多くのメタデータがひも付くApple Music Classical。聴きたい作品を探しやすい

1つの作品に対して多くのメタデータがひも付くApple Music Classical。聴きたい作品を探しやすい


検索機能が充実、聴き比べるときに便利

クラシック音楽のリスニング体験が身近になる、Apple Music Classicalが持つ可能性を角野はどのように捉えているのだろうか。
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編集=安井克至

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