欧州

2024.01.14 10:00

「雪豹」仕様のレオパルト1戦車、東部激戦地のロシア兵狩りへ爪を研ぐ


戦車はアウジーイウカの防衛で重要な役割を果たしてきた。ウクライナ軍の第1独立戦車旅団と第116独立機械化旅団のT-64BV戦車、第47独立機械化旅団のレオパルト2A6戦車は、アウジーイウカ周辺の無人地帯でロシア側の戦車と交戦したり、ロシア軍の歩兵を吹き飛ばしたり、あるいは孤立した味方部隊を救援したりしている。

もっとも、戦車はアウジーイウカ方面の過酷な戦闘で最も重要な兵器というわけではない。戦車よりもりゅう弾砲などの大砲とドローン(無人機)が重要なのはいつも変わらない。精度の高い25mm機関砲を備え、機敏で、しかも防護もしっかりしている米国製M2ブラッドレー歩兵戦闘車が僅差でそれに続くだろう。

それでも、戦車もやはり非常に重要だ。アウジーイウカ守備隊が戦車部隊の増援を断ることはまずないだろう。第47旅団は手元に残っていた数少ないレオパルト2A6を、アウジーイウカの北方にある東部ルハンスク州クレミンナ周辺で陣地を守る第21独立機械化旅団に譲り渡したらしいので、むしろ喜んで受け入れるはずだ。

ウクライナ軍が保有するレオパルト1A5の大半は、新編の第5独立戦車旅団に配備されているもようだ。第5戦車旅団は中部ドニプロペトロウシク州クリビーリフで準備してきたとみられる。100両かそこらの戦車やその乗員の用意が整ったあと、この旅団がどこに配置されるのかは現時点では不明だ。

もし新たな戦車を100両規模擁する新たな旅団がアウジーイウカに来るとなれば、守備隊が歓迎するのは間違いない。とりわけ、その戦車が冬用の擬装をきちんと施され、防護力の高い爆発反応装甲も追加で備えていれば、大歓迎だろう。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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