欧州

2023.12.13 10:00

ウクライナ軍、レオパルト1A5戦車の装甲を強化中

ウクライナ軍は現在、レオパルト1A5の装甲を強化している。ウクライナのテレビ局ICTVは「装甲強化の問題は、ウクライナのエンジニアによってすでに解決されつつある」と報じた。

解決とは、ERAの追加を意味するようだ。ある戦車兵は「私が知る限り、強力な動的保護を加える計画がある」とICTVに語った。

ブロック状のERAの内部には爆薬の層があり、攻撃を受けると外側に向けて爆発し、弾丸の爆発による内側への衝撃を相殺する。ERAは装甲を貫く徹甲弾に対しては有効ではないが、火薬が炸裂するタイプの強力な弾丸に対しては戦車の防御力をおよそ倍に高めることができる。

ERAという強力な防御の層を加えることで、レオパルト1A5の装甲は70mmほどから140mm相当に強化される。それでもロシア軍のT-72戦車の防御力には及ばないが、少なくとも自爆型ドローンや対戦車ミサイルが飛び交う戦場を進む乗員にとっては心強い。

ウクライナ軍のある戦車兵はレオパルト1A5に乗り込んだ感想を聞かれ、「素晴らしい」と答えた。だが「自宅の方がいい」とつぶやいた。

なるべく早いERAの追加が待たれる。ウクライナ軍は、擁する約100個の地上戦闘旅団を増強すべく、新たに5個の機械化旅団を編成している。

新設の第150、151、152、153、154機械化旅団にはすでに兵士が配属されている。これらの旅団にないのはおそらく戦車などの重火器だ。

200両のレオパルト1A5があれば、第44旅団と新設の5個の旅団が各1個の大隊に装備するのに十分だろう。レオパルト1A5の装甲が増強されれば、6個の旅団は重要な防護火力を獲得することになる。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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