「VRやAIの強みの1つとして、カラオケの採点機能のように、術者の技術の『点数化』ができる。この点では今のところ負けていますが、将来は模擬臓器でも採点ができるようにしたいですね。また、血管に実際に赤い液を入れて、切ると血液が流れる模擬体験が可能な新製品も開発中です」
高山氏は模擬臓器の未来について、こうも言う。
「現在は医療機器メーカー向けの仕事が大半ですが、将来は医学部や研修医向けなどの教育現場に浸透して、医療に関わる全ての人達の役に立てるようになりたい。たとえば、聖マリア病院の呼吸器外科診療部長でロボット手術副センター長の大渕俊朗先生も『若手の先生方には実践の回数が限られていることが課題だと感じている』とおっしゃっています。
事業目標を達成していくためには月次、四半期などの売上目標を地に足をつけて追っていく必要は当然あります。でも、模擬臓器事業を始めた当初のイメージ、あの頃の初心を忘れないでいたい。現実的な目標管理と、望遠鏡を通して望む理想とは別々に見分けていきたいですね」
※「HEALTHCARE CREATION AWARD 2023」に高山成一郎氏が登壇、自身の言葉で語ります。
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