微生物からAI、宇宙まで 日本発「ネイチャーポジティブ」に資する50社

シーベジタブル

代表者|蜂谷 潤、友廣裕一 設立|2016年
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未知なる海藻の可能性を追求
世界で初めて地下海水を利用した海藻の陸上養殖モデルを確立。沿岸地域に生えている海藻から種を取り出し、全国の陸と海で循環型の海藻養殖を行う。海藻の新たな活用法を提案する食品ブランド「Re-seaweed」も展開。海藻を発酵させてつくったノンアルコール飲料「海のワイン」、アオノリを用いた発酵食品「青のりしょうゆ」などを販売。

GREEN FORESTERS

代表者|中井照大郎 設立|2020年

不採算森林を1万円で買い取り再生
植林・育林事業ブランド「青葉組」を展開するベンチャー。2022年9月に、広葉樹林や間伐遅れの放置林、伐採後に放置されている造林放棄地など、所有者がもて余している不採算森林を1万円で買い取るサービスを開始。NPO法人や一般企業からの支援・協賛を活用して、生物多様性に配慮した適切な管理で再生し、価値創出につなげる。

ARK

代表者|竹之下航洋 設立|2020年

駐車場1台分の閉鎖循環式陸上養殖
駐車場1台分の小型で閉鎖循環式の陸上養殖システムを開発。初期投資コストを従来の1/100に下げることに挑戦しており、どこでも水産養殖ができる仕組みを目指す。同社の装置は、水道水に塩分やミネラル分などを加えた水をろ過して使うため、海から離れた場所にも設置できる。使用後の水は海にそのまま流さないため環境負荷も小さい。

AquaFusion

代表者|笹倉豊喜 設立|2017年
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魚の乱獲を抑制する高解像度の魚探
漁業者の負担軽減と水産資源の持続性向上に取り組む。同社の魚群探知機「AquaMagic」は、独自の超音波技術によって通常製品と比べて100倍の分解能を保有。5cmの魚を一匹ごとに識別できるため、サイズが小さいなど、余分な魚の乱獲を抑える選別型の漁業に寄与する。機械学習による魚種の識別機能も開発中だ。

ウニノミクス

代表者|武田ブライアン剛 設立|2017年

廃棄ウニの蓄養で「磯焼け」を解消
「海の砂漠化」として環境問題となっている磯焼け。これにより市場価値のない痩せウニが異常繁殖し食害を生み、補助金により駆除されている。同社は厄介者となったウニを漁師らから買い取り、2カ月程度で食用に適した高品質のウニに畜養する独自の技術をもつ。大分と山口に大規模な蓄養工場を設立しており、量産を開始している。

加藤建設

代表者|加藤 明 設立|1970年

社員総出で自然との共生を推進
「自然との共生」を掲げる愛知県蟹江町の建設会社。2009年から工事現場でどのような環境配慮ができるかを営業、事務、技術社員も含めた多様な視点で検討実施する「エコミーティング」活動を推進。さまざまな現場で生態調査、希少種保護、外来種駆除の実績をあげている。社員の約半数はビオトープ管理士を取得。

ユートピアアグリカルチャー

代表者|長沼真太郎 設立|1990年

産学連携で循環型酪農を追求
間地や平地での放牧酪農による牛乳や、平飼い飼育で育てた鶏から生まれる卵を使って菓子を製造・販売。北海道大学と連携し、放牧酪農において炭素や微生物がどのように循環しているか調査を行い、酪農にかかる費用を抑えながら、低環境負荷でおいしい牛乳をつくるための実証実験を推進。循環型酪農を目指して産学連携で取り組んでいる。

TOWING

代表者|西田宏平 設立|2020年

1カ月で土づくりができるバイオ炭
通常5年かかる土壌改良を約1カ月に短縮する高機能バイオ炭「宙炭」を開発。もみ殻や畜糞、樹皮など、地域の未利用バイオマスを炭化したものに、独自にスクリーニングした土壌微生物叢を添加し、地域で利用される有機肥料で微生物を培養。これにより農家は化学肥料を抑えながら収穫増が期待できるほか、農地への炭素固定効果も。

アルヌール

代表者|星 淳行 設立|2020年

焼却由来CO2で微細藻類を培養
微細藻類に特化した研究開発型ベンチャー。廃棄物焼却施設から放出する焼却由来のCO2を利用して、微細藻類を大量で連続的に培養し、サプリメントやバイオ燃料に使われる有用成分「フコキサンチン」を安定的に抽出する取り組みを推進。牛のゲップ中のメタンを8割減らす効果があるといわれている海藻「カギケノリ」の養殖にも挑戦している。

WOTA

代表者|前田瑶介 設立|2014年

排水の98%を再利用できる手洗いスタンド
水道のない場所での水利用を実現する、ポータブル水再生処理プラント「WOTA BOX」を開発。災害時でも、大自然のなかでも、シャワーや手洗い、洗濯機などにつないで、排水の98%以上を再利用可能にする。いつでもどこでも、安心安全の水を使うことが可能。水道のない場所に設置できる新しい手洗いスタンドといえる。
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文=フォーブス ジャパン編集部

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