欧州

2023.08.24 20:30

ウクライナ軍、南部の集落ロボティネを解放 突破に勢い

ウクライナ南部ザポリージャ州オリヒウ近郊で、BM21グラート自走多連装ロケット砲で射撃するウクライナ陸軍第47機械化旅団の砲兵(2023年6月27日撮影、Serhii Mykhalchuk/Global Images Ukraine via Getty Image)

ウクライナの戦闘序列には、まだ戦闘に投入されていない旅団がいくつかある。陸軍の第61機械化旅団のほか、国家親衛隊や領土防衛隊の数個旅団などだ。また、支援国は、損失分を埋め合わせるストライカーやM-2数十両のほか、M-1エイブラムス戦車、レオパルト1戦車、F-16戦闘機など、ウクライナに対する兵器の大規模な追加供与を調整している。
advertisement

さらに重要なのは、ウクライナの砲兵部隊が、およそ1000キロメートル近くにわたる前線で安定した弾幕を張り続け、自軍の攻撃部隊を直接支援すると同時にロシア軍の砲兵部隊を攻撃目標にしていることかもしれない。これらの部隊は北大西洋条約機構(NATO)式の大砲やロケットランチャーを装備し、米欧製の弾薬を提供されている。

ウクライナ軍の砲兵は、ロシア側によって味方の大砲を1門撃破されるごとに、敵の大砲を3門以上撃破している。ロシア軍の最も危険な兵器を見定めて攻撃しているウクライナ軍はこれまでに、ロシア軍が開戦時点で保有していた2S4チュリパン迫撃砲の3分の1を破壊した。

ロシアの砲撃力低下は、ロシアの防御を弱め、ウクライナの攻撃を強めそうだ。米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は「ウクライナ軍部隊はロボティネエリアでの前進によって、ロシア軍の築いた第2防衛線への攻撃開始に近づく」と指摘し、このエリアでの第2防衛線は第1防衛線に比べると弱い可能性があるとの見解を示している。
advertisement

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

タグ:

連載

Updates:ウクライナ情勢

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事