さらに重要なのは、ウクライナの砲兵部隊が、およそ1000キロメートル近くにわたる前線で安定した弾幕を張り続け、自軍の攻撃部隊を直接支援すると同時にロシア軍の砲兵部隊を攻撃目標にしていることかもしれない。これらの部隊は北大西洋条約機構(NATO)式の大砲やロケットランチャーを装備し、米欧製の弾薬を提供されている。
ウクライナ軍の砲兵は、ロシア側によって味方の大砲を1門撃破されるごとに、敵の大砲を3門以上撃破している。ロシア軍の最も危険な兵器を見定めて攻撃しているウクライナ軍はこれまでに、ロシア軍が開戦時点で保有していた2S4チュリパン迫撃砲の3分の1を破壊した。
ロシアの砲撃力低下は、ロシアの防御を弱め、ウクライナの攻撃を強めそうだ。米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は「ウクライナ軍部隊はロボティネエリアでの前進によって、ロシア軍の築いた第2防衛線への攻撃開始に近づく」と指摘し、このエリアでの第2防衛線は第1防衛線に比べると弱い可能性があるとの見解を示している。
(forbes.com 原文)