欧州

2023.08.24 20:30

ウクライナ軍、南部の集落ロボティネを解放 突破に勢い

ウクライナ南部ザポリージャ州オリヒウ近郊で、BM21グラート自走多連装ロケット砲で射撃するウクライナ陸軍第47機械化旅団の砲兵(2023年6月27日撮影、Serhii Mykhalchuk/Global Images Ukraine via Getty Image)

他方、チャレンジャー2戦車やマルダー歩兵戦闘車、ストライカー装甲車を擁する強力な部隊である第82空中強襲旅団が戦闘に参加したのは、つい先週のことである。第47機械化旅団がM-2数十両を失うなど大きな損害を被り、攻撃が鈍るおそれが出るなか、第82空中強襲旅団の加勢によってウクライナ側は火力を大幅に増強し、攻撃の勢いを保った。
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陸軍と空挺軍の部隊がメリトポリに向かう軸で周到に進めている攻撃は、ロボティネの東100キロメートルほどに位置するモクリ・ヤリー川渓谷沿いで、海兵隊部隊が戦車とトラックを駆使して行っている電撃戦ほど派手ではないが、それに劣らない結果を出している。

米国の一部識者の間では、ウクライナによる反攻は「失敗している」だとか「停滞している」だとか、あるいは兵力や火力の「割り当てを間違っている」などとする見方が散見される。だが、ロボティネの解放は真実を浮き彫りにした。ウクライナ軍はゆっくりと、だが着実に、ロシア軍をウクライナから追い出しているのだ。

ロシア軍はウクライナ東部ルハンスク州西部の都市クレミンナ方面の1つの軸で「反・反攻」を行っているが、これまでのところほかの軸でのウクライナ軍の前進を頓挫させるにはいたっていない
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反攻が頂点に達し、ウクライナに対するロシアの19カ月におよぶ戦争が新たな局面を迎えるまでに、ウクライナ軍が自国をどれだけ解放できるかは、ウクライナの予備兵力の質に左右されるかもしれない。

反攻開始から10週目に、消耗した第47機械化旅団の増援のため予備の第82空中強襲旅団が投入された。しかし、20週目にはどの旅団が第82空中強襲旅団の増援にあたることになるのだろうか。
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翻訳・編集=江戸伸禎

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