欧州

2023.08.09 09:00

ウクライナの巡航ミサイル爆撃機、ロシア軍が破壊試みも度々失敗


ストームシャドーと、フランスがウクライナに供与した類似のミサイル「SCALP」は、目標を正確に攻撃可能で、ロシアの防空システムによる迎撃が非常に困難であることが証明された。

巡航ミサイルを搭載したSu-24は、ロシア占領地域にある兵たん拠点や、ロシアが一方的に併合したクリミアにあるロシア軍の広大な戦闘車両の修理基地を攻撃。そして今月6日には、クリミアとロシアが支配するウクライナ南部ヘルソン州を結ぶ4本の橋のうち2本を損壊させた。

第7旅団は、クリミアを孤立させ、最終的にウクライナ軍がクリミアを解放するための条件を徐々に整えるという困難な任務に当たっている。そのため、同旅団の基地や爆撃機、乗員はロシア軍の長距離攻撃の最優先の標的となっている。

ロシア軍は5月29日、そして7月26日にも巡航ミサイルでスタロコスティアンティニウの飛行場を狙い攻撃を実施。今月6日には、67発のロケット弾や巡航ミサイル、爆発物を満載した自爆型ドローン(無人機)で大規模攻撃を仕掛けた。

この攻撃の主な標的は第7旅団だった。ウクライナの防空部隊は、67発のうち57発を迎撃。10発は撃ち落とせなかったが、昨年2月と同様、飛行場には重要なものは残されていなかった。同旅団は、ウクライナや同盟国の情報機関からの警告を受け、爆撃機をスタロコスティアンティニウから安全な場所へと移動させていた

Su-24の乗員は間もなく業務に戻り、ロシア占領地の重要なインフラに向けてさらに巡航ミサイルを発射することだろう。

forbes.coom 原文

翻訳=溝口慈子・編集=遠藤宗生

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