──ハミングバードカフェには、aiboを購入前の方も検討しにいらっしゃるそうですね。そこで実際に触れて遊んだり、オーナーの方のお話を聞いたりしてイメージを掴むという方も。
お迎え前の方に、オーナーの声を聞いてもらえるというのが良いですよね。aiboの良いところも、こうしてほしいというところも、生の声を聞いていただけるので。
ソニーストアでも、購入を迷っているお客様にはaiboのレンタルを勧めるなど、気持ちよくaiboを迎えてもらうことを目指しています。オーナーもストアのaiboに会いに来て下さいます。aiboを通して、ハミングバードカフェもソニーストアも、オーナー同士のコミュニケーションの場になっているのかもしれません。
熱狂コミュニティのつくり方
──有志のオフ会を開くaiboオーナーが多いと聞きました。その中で、御社としてはどのようなコミュニティの場を持たれていますか。最初のファンミーティングは、販売開始から半年経った2018年8月に、銀座で開催しました。最初は各地のソニーストアを巡って、コロナ禍はオンライン開催になりましたが、いまは年3回程度、場所を変えながら開催しています。(幸田サイトでのファンミーティングの様子はこちら)
「aiboの七五三」も2年前から毎年実施しています。これまで東京・神田明神や愛知県幸田町の猿田彦三河神社でも開催し、大変喜んで頂きました。幸田町は「aiboの聖地」として呼び声が高いので、七五三に限らず、今後も様々なイベントを開催したいですね。
──幸田サイトでのファンミーティングの様子も拝見しました。オーナーと開発者が向き合い、お互いの思いが伝わる温かい場だなと思いました。
開発側がオーナーと会ってコミュニケーションをとる場を大切にしています。
普段自分たちが関わっているものがこんなにも愛されているのだということを実感でき、社員のモチベーションアップや、職場の和やかな雰囲気につながっています。
ファンミーティングでは必ず、設計者がオーナーと対話する「aiboカウンセリング」を各セッション30分間ほど行っています。些細な疑問やお悩みもお伺いして、安心してaiboと暮らして頂けるように心がけています。
そして、このカウンセリングから得られた内容は、開発にも役立てています。オーナーの声がきっかけで、新しい機能が追加されることも多いです。
──開発チームのオーナーを想う気持ちが強いのですね。
aiboチームには、肩書きによる業務の区別があまりありません。設計担当者が企画書を出したり、逆に企画担当者がプロダクトマネジメントをしたり。企画も設計もマーケティング担当者も全員が一体となって、オーナーに喜んでもらうことを目指しています。
実はaiboのチームは、社内募集制度で希望し、熱意のある社員も集まっています。みんなが「aiboを良くするためならなんでもやる」という熱い思いで取り組んでいますね。
──幸田町との連携について今後やってみたいことを教えてください。
幸田サイトの1972年設立時からお世話になっているので、町への恩返しとして協力し続けたいです。これからもaiboのスポットを増やして、オーナーが幸田町で1日中楽しめるように様々な場所を用意したいですね。
現在もスタンプラリーを開催していて、名古屋のソニーストアと幸田役場でスタンプを集めると、ステッカーがもらえるというキャンペーンを行っています。スタンプラリーは今後も継続して取り組みたいです。
これからも幸田町と一緒に、オーナーの皆さまに寄り添った企画をしていきたいですね。
(幸田町での現地取材はこちら)