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2023.05.13

NBAがもっと楽しくなる。初心者からツウまで、4つの観戦ポイント

八村塁も出場したロサンゼルス・レイカーズvsゴールデンステイト・ウォリアーズのGAME4を例に見ていきましょう(Getty Images)

 2. プレイヤー編:ポジションが同じ選手を観る

ウォリアーズのドレイモンド・グリーン。派手なプレーだけでなく、選手の状況判断にも注目 (Getty Images)

ウォリアーズのドレイモンド・グリーン。派手なプレーだけでなく、選手の状況判断にも注目 (Getty Images)


こちらは先ほどのボールを追うよりも踏み込んだ観戦方法です。

僕が中学1年生でバスケットボールを始めた頃、先輩に教えてもらった見方です。自分のポジションと同じポジションの選手を観ることで実際の自分のプレーに活かすことができます。僕もこれで先輩のプレーを盗んでいきました。

「え?でもそれって同レベルの選手のプレーだから盗めたんじゃないの?NBAのスキルなんて盗めるわけがない」と思ったそこのあなた!違うんです。NBA選手からもたくさんのスキルを盗むことができます。プロほど基礎がしっかりできている選手はいないのです。

荒削りな同年代のプレーからも学ぶことはたくさんありますが、基礎がしっかりできているプロ選手の動きほど参考になる教材はないでしょう。

ド派手なダンクや遠くから軽々打ち込まれるスリーポイントを盗めと言っているのではありません。ボールを持っていない時の動き方や、ディフェンスのヘルプの動きなど今の僕たちでも真似できるところは実はたくさん隠れています。

自分の憧れの選手の動きを少しでも取り入れてみたいと思いませんか?「少しでも近づいているのかもしれない」と思えるだけであなたは今よりバスケットボールを楽しくプレーできると思います。

今回の試合では、ウォリアーズのドレイモンド・グリーンがボールを持っていたタイミングで、世界最高峰の3Ptシューターである仲間、ステフィン・カリーへのパスをあえて行わず、自らドライブで切り込んで得点する場面がありました。

このプレーはカリーが3Ptの確率が非常に高い選手なので、相手チームのレイカーズがカリーにディフェンスを寄せていたため、その状況をドレイモンドは一瞬で判断し自らドライブするプレーに切り替えていました。ポジションが同じ選手を観ることでどういった場面でどのような状況判断をしているのかを考えるきっかけになると思うので、ぜひ試してみていただきたい観戦方法です。

3. 応用編:全体を見て戦術を楽しむ

中級者は全体を見渡し、選手の細かな動きにもご注目を (Getty Images)

中級者は全体を見渡し、選手の細かな動きにもご注目を (Getty Images)


こちらの観戦方法は僕もまだまだ修行中なのですが、試合を全体的に見てそれぞれのチームの選手たちの動きを把握していく方法です。これが身についてくると、選手それぞれの動き1つ1つに意味を感じられて、流れの中で生まれるプレーにより魅了されると思います。

コツとしては各チームの特徴を抑えておくのが非常に重要だと考えています。まずはロサンゼルス・レイカーズの戦術で得意な技が「速攻」です。日本語解説だと「トランジションが非常に速いチームです」などと言われることが多いです。

ここで忘れてはいけないのが、現役選手にしてすでにレジェンドのレブロン・ジェームズと、リーグ屈指のビッグマンであるアンソニー・デイビス。2人のデュオにも注目ですね!もちろん日本人プレイヤーの八村塁も要チェックです。

対するゴールデンステイト・ウォリアーズは「パス回し」が得意なチーム。そのパス回しは美しく、各選手の阿吽の呼吸も感じられるので見ていて非常に楽しいです。そして3Ptシュートを多く放つチームでもあるので、コートがとても広く感じられるのが特徴的です。

先ほども登場しましたが、リーグ屈指の名シューターであるステフィン・カリー。そしてもう1人のシューターであるクレイ・トンプソンに注目です。このNBA史上最高のシューティングデュオは「スプラッシュブラザーズ」の愛称で知られています。この名は、2人のシュートがまるで水しぶきを上げるようにネットを通り抜けることに由来しているそうです。僕はこういった上手い言い回しがとても好きなので、ワクワクしてしまいます。
両チームの象徴的なスター、レブロン・ジェームズとステフィン・カリー (Getty Images)

両チームの象徴的なスター、レブロン・ジェームズとステフィン・カリー (Getty Images)

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文=しゃっく

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