女子商マルシェ、キカクブ、起業ゼミ
福岡県那珂川市にある福岡女子商業高等学校は、国公立大学への進学者増が話題となった高校。2年前に「日本一若い校長」となった柴山翔太が主導し、生徒発案で制服と学校パンフレットを刷新。学校市「女子商マルシェ」では生徒に運営を任せてクラウドファンディングなどで資金を集め、学校情報の発信を通して広報戦略を学ぶ部活動「キカクブ」も行う。
POINT 学校市「女子商マルシェ」で生徒に運営を任せ、音楽フェス開催に必要な予算100万円をクラウドファンディングで集めるなど斬新な企画で、学校スローガンである「挑戦を、楽しめ。」を実現。
教育委員会
春日井市教育委員会
「教育のICT化」成功事例
愛知県の春日井市教育委員会は、「教育の情報化」「校務の情報化」をはじめ、段階的に、かつ、継続的に取り組み、日常的なICT活用を実践。GIGAスクール構想で整備された1人1台端末、クラウド環境の活用によって授業そのものを変革。そのほかにもICTを学校経営や教員研修、校務の改善にもつなげ、教育自治体のなかでも成功事例として知られる。
POINT GIGAスクール構想の成功事例として全国から注目を集めている自治体のひとつ。学習規律の徹底とICTの有効活用といった環境づくりを「かすがいスタンダード」と定義して広めている。
鎌倉市教育委員会
鎌倉スクールコラボファンド
鎌倉市教育委員会は2020年、文部科学省の官僚だった岩岡寛人が35歳の若さで教育長に就任。学校が主体になりながら、「鎌倉スクールコラボファンド」というガバメントクラウドファンディングを実施し、企業やNPOなど外部の力を用いて社会課題に即したPBLやプログラミング教育、ICT教育に生かすなど画期的な教育変革の取り組みも行っている。
POINT 岩岡教育長を中心に、ICTをはじめ、さまざまな教育変革を実践。不登校など休みがちな子どもを対象にした探究的なプログラム「かまくらULTLAプログラム」などユニークな取り組みも。
熊本市教育委員会
「教育変革」ロールモデル自治体
熊本市教育委員会は、遠藤洋路教育長主導のもとICT活用、ICT機器導入に関するモデル自治体であり、コロナ禍でいち早く全小中学校でオンライン授業を実現。ICT以外にも、校則のあり方の見直し、教職員の働き方改革も行い、実績を残した。自ら考え行動する教育委員会を目指し、「学校と社会をつなぐ」「教育エコシステムの構築」「熊本から世界へ」が3つの柱。
POINT 子どものウェルビーイングを軸にした「教育変革」ロールモデル自治体のひとつ。審査委員でもある遠藤教育長は受賞を固辞されたが、他の審査委員からの強い推薦により選出。
長野県教育委員会
ICT活用で探究的な学びの追求
長野県教育委員会は、「ICT学習環境整備事業(通称、AICTE事業)」など、ICT活用推進を強化。同事業は、県が複数選択したICT教材のなかからの教材導入について、導入トライアルを公費で負担するというものだ。今後も、「探究県」長野の学びをテーマに、「探究を中核とした学校づくり」の推進を考え、民間との連携も含めて、さまざまな取り組みを行う。
POINT 「個人と社会のウェルビーイングの実現」を目指し、「情報の学びのDX」「探求の学びのDX」というICT活用について、積極的、かつ、ユニークな取り組みを行っている。