教育

2023.04.27

選出! 子どもたちのウェルビーイングを実現する変革者たち30

瀬戸SOLAN小学校では、タブレットを用いて「探究型思考」を学ぶ

広尾学園中学校・高等学校
グローバルに通じる先進的人材育成

東京都港区にある広尾学園中学校・高等学校は、インターナショナルコース、医進・サイエンスコースの設置などで教育改革を進め、海外大学合格数で国内ダントツの実績を誇る。第一線で活躍する研究者や専門家が集まり大学生向けの講義を行う「スーパーアカデミア」や大学や企業と組んだキャリア教育やインターンシップにも取り組むなど先進的な教育を行う。

POINT ICT教育の先をいく取り組みを多数行い、教育の本質を追求し、考え方や価値観を変える実践を行っている。海外大学進学という実績も豊富で、生徒をグローバルに開く学びの実績がある。

N高等学校
進化する最先端オンライン校

学校法人角川ドワンゴが運営する広域通信制高校で2016年設立。同法人には21年設立のS高等学校もあり、両校併せての生徒数24309人(22年12月末時点)。自分が好きなときにオンラインで学ぶコースだけでなく、仲間とともにネット上で学ぶコースや各地にあるキャンパスに通学するコースなど、目標や生活スタイルに合わせて選択できる斬新さがある。

POINT 「探究学習」「学力向上」「プログラミング」について、オンライン上で生徒の自主性を伸ばす多様な学びを行う。投資部や起業部などネット部活もユニークで、生徒数も2万人を超えた。

札幌新陽高等学校

「人物多様性」というビジョン

学校法人札幌慈恵学園札幌新陽高等学校は1958年設立。「人物多様性」というビジョンのもと、2022年から単位制を導入し、自由度の高い学びと、生徒の個性を伸ばしたり視野を広げるといった主体性が育まれやすい学習環境をつくり出している。性の多様性や多文化共生といった先進的な学びを探究活動の中で実践している。

POINT 2030年までのビジョン「SHINYO VISION 2030」を掲げ、目指す学校の姿、人物像について生徒、教職員、社会に向けて発信。地方私学の魅力化という点でもモデルケースとなる。

法政大学中学高等学校
「自主自律」を育む「三者協議会」

1936年創立。「『自由と進歩』の校風のもと、『自主自律』を育む」という教育を目指す。生徒、教職員、保護者の三者が対等な立場でお互いを尊重しながら校則などの学校環境について話し合う「三者協議会」の取り組みを2014年度から開催。一度途絶えていた取り組みを再開し、三者一体となって教育理念である「自主自律」を育むことを行っている。

POINT 「教職員だけで学校のことを決めるのではなく、ルールづくりや学校運営についてかかわりたい」という生徒の思いから始まった「三者協議会」で成果を上げている点が素晴らしい。
法政大学中学高等学校で行われている「三者協議会」の模様

法政大学中学高等学校で行われている「三者協議会」の模様


近畿大学附属高等学校
進化するICT教育のパイオニア

近畿大学附属高等学校では2013年から「1人1台」iPadを活用した学びを実践したICT教育のパイオニア。反転授業などをいち早く始め、生徒たちが教え合う授業や生徒主体のオープンスクールなどの取り組みを実践。キャリアデザイン教育と融合させ、21世紀型思考力の育成を行う。19年度から「教育改革推進室」を設置し、世界水準の教育の場を目指す。

POINT ICT教育の先駆者として進化を続けている。ICT教育についてキャリアデザイン教育を実現するためのツールと位置付けて、すべての授業で探究的な学びを研究・実践している。
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文=Forbes JAPAN フォーブス ジャパン編集部

この記事は 「Forbes JAPAN 2023年6月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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