往年の名車のデザイン
少し話を変えよう。僕が生きた時代の名車に触れたい。その時代を代表する深い意味わいの名車があるので、少し述べてみよう。1960年代を代表する車は、ジャガーEタイプ、フェラーリ・ディーノ、ランボルギーニ・ミウラ、アストン・マーティンDB5、トヨタ2000GT、フォード・マスタング、ダットサン240Zなどだと思う。それに1970年代なら、宇宙船みたいなランボルギーニ・カウンタック、デ・トマソ・パンテーラ、BMW2002、ランチア・ストラトス、シトロエンSM、マツダRX-7などが好きだった。どれもプロポーションが美しくて個性があり、夢を与える車両ばかりだった。「美しい車ばかりですね。でも、あの時代の車は少しズルいと思う(笑)。まず、バンパーは金属で作って良い時代だったので、法規もゆるかったので、当然、格好いいものが作れますよね。今の時代は違うから…」と鋭いコメントをするwAtARu。
wAtARuはYOUTUBEで車のデザインの評価をしているとき、画像に線を引いて、「これはこうなんだよね、この角度がポイントなんだよね」などと言う。とてもわかりやすく伝えているけど、クルマの印象を決定づける何か大きいポイントはどのパーツになるのか。あるいは、その車らしさが決まるのはどこなのか。
「僕のサイトはデザインに詳しくないという人に向けてコメントしています。例えば、クルマの見た時の印象は、もちろんマニアから見るとフェンダーとかも大事だけど、誰もがパッと見て格好いいと思うのは、正面の顔全体。特にライトの上のラインとグリルの尖っているところ。そこで、車の表情が決まると思うんです。例えば、シビックだと、先代よりもデザインがマイルドになっている。目とグリルはうまくマッチングしている」とwAtARu。
でも、最近、怒った顔が多くなったと思うけど、流行かな? グリルはどんどん巨大化されてきているし、多くのメーカーは個性を強めようとしている。BMWのi4の巨大なグリルとかは特にアグレッシブ。
「動物は本能的に、鼻や口の穴が大きいほど威嚇しているように見えます。車もそう。ライトが目でグリルが口か鼻。最近、グリルの巨大化は行き過ぎだと思うし、BMWのiXはあんなにグリルが大きい必要はないけれど、それが個性にもつながる。その点では特にフランス車は綺麗だと思う。左右に少しずつボディ色に変わっていくあたりもいい表現」とwAtARu。
例えば、レクサスのスピンドル・グリルも思い切り個性を出している。あまり美しいとは思わないけど、wAtARuはどう思う?