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2023.03.16 17:00

ヘラルボニー松田崇弥の偏愛漫画『ピンポン』|社長の偏愛漫画 #9

松田:障害のあるアーティストが、適切なかたちでフェアに市場とつながり、フェアに評価されるために、プラットフォームとして機能していく会社になれたらいいなと思います。

一方で、知的障害がある人はこれまで、競争原理に巻きこまれないというよさもあったと思います。そのなかで、私たちは彼らを「作家」「アーティスト」と定義し、美術文脈として競争原理が働く場をつくっています。そういう意味では、自分たちがやっていることが100%正しいとは思っていません。

でも、その人が作家として世に出たい、親御さんや福祉施設としても世に出したいと願ったときに、ヘラルボニーがその入り口となることはできる。「願えば、可能性がある」ということを、示すことができる存在になりたい。「普通じゃない」は、可能性なんです。

まつだ・たかや◎1991年、岩手県生まれ。東北芸術工科大学卒業後、小山薫堂率いる企画会社オレンジ・アンド・パートナーズに入社。2018年、双子の弟・文登と福祉ユニット「ヘラルボニー」を設立、代表取締役社長。2022年、弟との共著『異彩を、放て。「ヘラルボニー」が福祉×アートで世界を変える』刊行。

まつだ・たかや◎1991年、岩手県生まれ。東北芸術工科大学卒業後、小山薫堂率いる企画会社オレンジ・アンド・パートナーズに入社。2018年、双子の弟・文登と福祉ユニット「ヘラルボニー」を設立、代表取締役社長。2022年、弟との共著『異彩を、放て。「ヘラルボニー」が福祉×アートで世界を変える』刊行。



【聞き手・企画協力】栗俣力也◎TSUTAYA IPプロデューサー。「TSUTAYA文庫」企画など販売企画からの売り伸ばしを得意とし、業界で「仕掛け番長」の異名をもつ。漫画レビュー連載や漫画原案なども手がける。

インタビュー=栗俣力也 文=荒井香織

この記事は 「Forbes JAPAN No.102 2023年2月号(2022/12/23発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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