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2023.02.17

24年卒向け「ホワイト企業ランキング」 知名度だけじゃない就職先選び

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他にも官公庁・社団からは、電力中央研究所(25位)や住宅金融支援機構(100位)が、TOP100にランクイン。大手一流企業に比べ低くなりがちな給与や年功序列のイメージから、官公庁・社団からのランクインは例年、企業より少ない状態だが、TOP100入りしたそれらの組織にも、若手が働きやすい風土など、特許庁と同じ特徴が見られたという。

8位:サントリーホールディングス


8位には、サントリーグループの持ち株会社がランクイン。

「ランキング上位の常連企業です。年功序列の制度は残るものの、『やってみなはれ』の精神でチャレンジを奨励する文化があります。特定の指標でずば抜けているというよりは、給与・職場環境・成長環境など、全ての指標で高いスコアをマークしました」(竹内氏)

有給消化率も高く、フレックス勤務とテレワーク勤務を取り入れ、柔軟な働き方を実現している。育児支援としては、妊娠期~育児期まで利用できる短時間・時差勤務制度を導入し、男性の育児休職取得の促進を目的として、育児休職を一部有給化した制度「ウェルカム・ベイビー・ケア・リーブ」も設けている。

さらに、グループ内教育機関「サントリー大学」や応募型研修、e-ラーニングに加え、リーダーシップ開発を目的とした海外トレーニー制度、MBA留学制度なども完備。充実した人材育成プログラムでも、評価を上げた。

7位:ヴイエムウェア

クラウドコンピューティングと仮想化の技術を強みとする企業が、昨年から2つ順位を上げた。高い技術力と専門性、ニーズが拡大している領域での事業展開によって、成長を続けていることから、事業見通しと財務指標などのスコアが伸びた。さらに福利厚生に関する評価が、特徴的だったという。

「外資系らしく、RSU(譲渡制限付き株式ユニット)やESPP(従業員株式購入プラン)などの株式報酬制度が用意されているほか、社員の方からは『オフィスが快適すぎる』との意見も多数挙がっていました。待遇も良く、残業も少ないため、全般的に評価のバランスが良く、低い項目が見当たりませんでした」(竹内氏)

6位:リクルートマネジメントソリューションズ

6位には、リクルートグループの研修や人事、コンサルティングなどをメイン事業とする企業が、昨年から4位順位を上げて選ばれた。コロナ禍で多様な働き方を受け入れる企業が増えていること、ジョブ型雇用も増えていることなどから、人事・労務系サービスの需要が拡大。同社も、事業見通しの明るさが、主な加点要素となった。さらに、成長環境や職場環境でも高く評価されたという。

「同グループの社風通り、『自律』と『協働』を実現できるタイプの人が多く、気持ちよく働ける環境があります。プロフェッショナルとして専門性を高められる点にも、魅力を感じる方が多いようです」(竹内氏)

他にもフレックスタイムやテレワークはもちろん、毎年50万円相当のポイントが支給され、社外スクール受講費や子女教育費補助にも使えるカフェテリアプランなど、充実した福利厚生もランクインの要因になった。

5位:ISSリアライズ

大阪に本社を構える創業100年の鉄鋼商社(旧井上特殊鋼)が、昨年から14位順位を上げて5位にランクイン。現在は「モノづくり企業」全般を支援する、コンサルティング事業を核としている。

「2年ほど前から、組織の構造改革に取り組んでいる企業です。現場に多くの裁量権を与えることで、若手人材がやり甲斐を感じられて、成長できる環境を実現しています。人を大事にする社風もあり、業績も伸びています。そのため待遇も良く、2022年度の賞与は年間平均で月給の12.35ヶ月分が支給されています」(竹内氏)
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文=大柏 真佑実

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