輸出個数はほぼ変わっておらず、輸出額の増加は主に価格の上昇によるものだ。それでも、高級腕時計産業が2020年の新型コロナウイルス流行により受けた打撃から回復していることを示す喜ばしいサインだ。
輸出先別の金額は昨年12月、多くの国で大きく増加したが、対中国では22.5%減少し、対香港では19.8%減少。対米輸出は同月、11.5%増加した。シンガポールへの輸出は26.2%増え、日本への輸出は20.4%増えた。欧州市場への輸出は平均14.8%増となった。
昨年の増加分の大半は、最大のスイス製時計輸入国である米国での売り上げによるものだ。同国への輸出額は約39億スイス・フラン(約5600億円)で、20221年比26.3%増、2020年比では倍近くとなった。以前は中国が最大の輸出先だったが、コロナ流行後に米国が首位を奪還した。
2位の中国に対する輸出額は昨年13.5%減り、約26億スイス・フラン(約3700億円)になった。3位以降は香港、日本、英国、シンガポール、ドイツ、フランス、アラブ首長国連邦(UAE)、イタリアが続いた。
輸出額が最も大きかったのは、価格が3000スイス・フラン(約43万円)を超える腕時計だった。
(forbes.com 原文)