5. 従業員体験のパーソナライゼーション
好きなときに、好きな場所で、好きなように働く、これが新しいスローガンだ。自分のワークスタイルに合わせた柔軟な対応や、福利厚生をカスタマイズすることも期待できる。Google(グーグル)は2004年に「20%タイム」を開始し、社員が週に1日、自分自身にとって重要なプロジェクトに集中できるようにした。同様の機会が期待されている。これには、個人のプロフェッショナルとしての成長も含まれている。学習テーマや学習形態も、これまで以上にバラエティに富んだものになるだろう。究極のパーソナライズ学習によって、何をどのように学ぶかを自分で決めることができるようになる。自分の興味や、次にやりたいことに合わせて学習プログラムを選べる学習給付金に期待したい。
6. 対面が特別なものになる
バーチャル/ハイブリッドが主流になるにつれ、実は対面での活動がこれまで以上に重要なものになる。以前は、会社に通うのが当たり前だと思っていた。かつての私たちは、同僚といっしょに働くことの価値を真の意味では理解していなかったし、人間関係を育み、充実感を得るためには、直感的な人間同士のつながりがいかに重要であるかも理解していなかったのだ。多くの企業で対面活動が少なくなっている今、その機会は非常に重要なものとなっている。つまり、チーム全体ミーティング、学習・開発プログラム、イベント、展示会など、同僚と直接会っている時間を最大限に活用する必要があるのだ。1人でできるタスクは、自宅や外部の作業スペースで仕事をするときのためにとっておくべきだ。
7. 見てもらうためには「質」と「焦点」が大切
私たちは、ソーシャルメディアのフィードに止めどなく流れ込んでくるコンテンツに圧倒されている。雑音が多すぎるために、自わから提示する成果を見てもらうことが難しくなっている。つまり、思考の優位性を示す資料の品質と一貫性が重要になるということだ。同じように、ターゲットとなるオーディエンスに対してしっかりと焦点を当てることで、自分のコンテンツに興味を持ってもらいたい人々の目に留まり、使って貰える価値ある存在となることができるのだ。逆に、こうした焦点を重視しなければ、コミュニケーションへの投資に対するリターンはほとんど得られないだろう。