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2023.01.02

2023年、パーソナルブランディングの10大トレンド

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昨年、パーソナルブランディングは25周年を迎えた。このことは、ビジネスをより人間らしくするための動きが急速になった2022年にふさわしい節目だ。皮肉なことに、ますます多くのテクノロジーが労働力に浸透している。いや、皮肉ではないのかもしれない。人間らしさへの回帰はおそらく、ハイテクに対する抵抗か、あるいはバーチャルな職場のおかげで職場の人間的なつながりが失われたことに対する反作用なのだろう。

ハイブリッドワークの進展とともに迎えたこの25周年は、「パーソナルブランディング3.0(PB3.0)」の到来を告げるものだ。PB3.0とはパーソナルブランドに対する新しい考え方や構築の方法であり、人材が最も価値ある資産であると考える賢明な雇用主からの新たな関心も高まっている。

2023年のパーソナルブランディングを総括するメッセージは「特別な人間であれ」というひと言に尽きる。本記事では、PB3.0そしてパーソナルブランディング26年目に突入しようとする今、最も重要なパーソナルブランディングの10大トレンドを紹介したい。

(訳注:パーソナルブランディングは『エクセレント・カンパニー』の著者であるトム・ピータースが1997年に書いた『The Brand Called YOU[「あなた」という名前のブランド]』という記事がきっかけとなって大きく広がるようになった。25周年という数字はこの記事を起点として挙げられている)。

1. ポスト新型コロナリーダーの出現


新型コロナウイルス感染症の流行を経た現在、リーダーシップの本質的なスタイルは、感情的な知性を土台にしたインスピレーションとコーチングへと大きく舵を切るだろう。中でも「セルフアウェアネス(自己認識)」は、これからその役割に大きな進化を求められるリーダーにとって、最も重要なスキルの1つだ。効果的なマネジメントとは、生産性と実行の結果をただ管理する人間以上の存在になることを意味する。

新しい現代のリーダーは同情、共感、謙虚、弱点を隠さない、思いやり、包容力といった言葉で表現されるようになるだろう。今後、求人情報、履歴書、LinkedIn(リンクトイン)のプロフィール、そしてビジネスの人間的側面に焦点を当てたリーダーシップ開発プログラムなどで、こうした「人間的」な特性がより多く見られるようになることだろう。
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翻訳=酒匂寛

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