紙ナプキンだけじゃない生理用品
排卵と生理自体をコントロールする選択は、妊娠を考えている人には向きませんし、低容量ピルの内服やLNG-IUSの挿入に抵抗がある人もいるでしょう。経血を受け止める生理用品の選択肢も広がりつつあります。使いやすさ、着け心地のよさ、コストパフォーマンスなどの観点から、自分にフィットする生理用品を試しながら、使い分けや組み合わせも含めて、選んでいけたら憂うつな生理期間も少しだけ快適に過ごせるかもしれません。
・紙ナプキン
生理用品の中で一番よく使われているもの。ショーツに貼り付けて、経血が溜まったらトイレで交換。夜と昼、多い日、少ない日など経血の量によって厚みを選択できます。使い捨てのためコストがかかること、多い人には交換回数の手間や漏れるリスクも。また、蒸れることでニオイや皮膚トラブルの原因になることもあります。
・布ナプキン
綿やシルクなど肌に優しい素材の布をショーツに固定してしようするナプキン。敏感肌の人もデリケートゾーンの肌トラブルを避けやすくなります。外出先の場合、汚れたナプキンを持って帰る必要があり、つけ置き洗いや手洗いをする手間がかかります。洗って繰り返し使えるためゴミが出ません。
・吸水型ショーツ
水分を吸水するショーツ。履くだけなので簡単に使用でき、日に何度も替える手間なし。繰り返し使え、常備する場所も取らないなど、長期的にはコスパがいいです。ショーツの種類によっては量が多い日は漏れる可能性も。水洗いした後に洗濯機で洗うなど手入れをする必要あり。スタイリッシュなデザインのショーツなど、選ぶ楽しみがあります。
・タンポン
膣に挿入して使用する生理用品。最大8時間使用することができ、お風呂やプールに入ることも可能。量が多い人はナプキンなどと組み合わせる必要もあります。排尿時に紐が漏れたり交換し忘れたりすると不衛生に。また、稀に黄色ぶどう球菌による毒素が要因で高熱やめまいなどが起きるTSS(トキシックショック症候群)になるリスクもあります。
・月経カップ
医療用シリコンでできたカップを膣内に挿入して経血を受け止めます。メーカーにもよりますが、最大12時間など長時間使用できます。カップを折り曲げて膣内に挿入するため、慣れるまでは挿入・取り外しに苦労する可能性も。洗浄、煮沸消毒して繰り返し何年も使用できます。正しく着用すれば、経血が漏れることはないので、海やプール、温泉も楽しめます。
詳しくはこちら:生理中も快適に。女性をもっと自由にアクティブにしてくれる「月経カップ」
「当たり前の話ですが、どんな生理用品にもその人に合う合わない、相性がありますからね。ご自身の身体とライフスタイルに合ったものを選びましょう」(宗田先生)
さらに広がる!?日本にはまだ上陸していない、海外の生理用品の選択肢
近年、海外を中心に盛り上がりを見せている「FemTech(フェムテック)」。Female(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけあわせた造語で、女性が抱える健康課題をテクノロジーで解決する商品・サービスを意味します。