2020年10月には、DiorはソーシャルプラットフォームのSnapともパートナーシップを結び、SnapchaatのユーザーはARを通じてスニーカーを試着できるようになりました。靴を試着した後、ユーザーはDiorのSnapchatのプロフィールに移動して詳細を確認するか、直接ウェブサイトに移動して商品の購入ができます。このように、5Gが拡大し続ける中、多くのデジタル顧客は、近くに実際の店舗がない小売業者やブランドともますます繋がりをもつようになるでしょう。
・Lowe’s
Lowe’s Innovation Labは、「Spatial Commerce」という名のARおよびVRリアリティ技術の開発に注力し、利用者の自宅をバーチャル体験に変える機会を提供しています。iOSアプリはライダー(光検出と測距)技術を活用し、スキャンすることで物理空間の3Dモデルを作成し、リアルタイムの見積もりや部屋の計測とともに、商品を配置して表示することができます。
Lowe’s Innovation LabsのiOSアプリ
出典:Lowe‘s
また、ラボでは、Microsoftとの提携により、店内を可視化する方法を開発し、MicrosoftのVRヘッドセットHoloLensを使って机上のプロジェクトの可視化を顧客に提供しようとしています。
最速のWi-Fiネットワークよりも高速な5Gネットワークは、より正確で遅延の少ない拡張要素のオーバーレイとプロジェクトの可視化を提供し、地方にいる遠方の消費者にもこの機会をもたらすことができるようになり、将来的にメタバースや暗号通貨が普及し続ければ、体験は相互運用可能にもなるでしょう。
更には、Lowe’sが提供するような現実世界に基づくARやVR体験から、DecentralandやThe Sandboxのような完全没入型のゲーム体験まで、消費者は暗号通貨ウォレットと結びついたデジタルアイデンティティの要素を維持できるようになると思われます。