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2022.07.05 14:00

今回のサル痘は一般的な性感染症に似た症状が出る可能性と医師が警告


6人に1人。チェルシー&ウェストミンスター病院のニコロ・ジロメッティ博士は「少なくとも、この研究に参加した患者の何人かは、現在のサル痘患者の可能性基準を満たしていなかっただろう」という。ジロメッティ博士は、新たな感染拡大で臨床医たちが目の当たりにしている事実を踏まえて、ガイドラインを見直すよう当局に要請した。

多くの国でワクチンが不足している


サル痘は中央・西アフリカの一部で数十年にわたり流行していたが、5月にヨーロッパと北米で複数の患者が発見されるまで、他の地域ではほとんど注目されてこなかった。その出現は、専門家や公衆衛生当局に対して警鐘を鳴らし、各国政府が感染拡大を食い止めるために行動を起こすきっかけとなった。

サル痘にはワクチンや治療薬はあるが、そのほとんどは近縁のウイルスである天然痘のために開発されたものだ。これまで何十年も感染拡大は抑えられてきたものの、これまで地方病として抱えてきた国々にはまだワクチンが届けられていない。一方、米国では感染率が高く、重症化するリスクのある人が多い州を優先してワクチン接種が進められている。供給量は限られており、現段階では、暴露が確認された人や疑われる人は誰でも予防接種を受けることが推奨されている。これには、サル痘と診断された人と身体的に密接な接触があった人、性的パートナーがサル痘と診断された人、サル痘が流行している地域や、サル痘が確認されていた場所で最近複数のセックスパートナーとセックスをした男性などが含まれる。

現在の感染者の多くはゲイやバイセクシュアル男性、あるいは男性とセックスをする男性だが、専門家はウイルスが誰にでも感染することを強調し、誰に対しても汚名を被せないようにと警告している。

呼吸器からの飛沫を媒介して感染することも


サル痘が性行為で感染する可能性がある場合、研究者たちは、今回の調査対象のほとんどの患者が性行為によってサル痘に感染したと考えているが、この完成拡大を性行為を介しての感染と断定することには慎重であるべきとしている。研究者は、性行為にともなう密接な接触によって伝染するものと、性行為でしか伝染しないものとでは大きな違いがあるとし、サル痘の感染経路をすべて把握した上で、協調して対応する必要性を強調している。サル痘は主に感染した動物や人、あるいはタオルや衣服、寝具などの汚染物との密接な接触によって感染する。また呼吸、咳、会話、くしゃみなどの際に発生する呼吸器からの飛沫を媒介として感染することもある。

翻訳=酒匂寛

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